光を当てればきれいな黒い影ができる。
敗戦後、焼け野原となった東京で、
藤城清治は影絵の創作を思い付いたといいます。
その若き才能にいち早く目を留めたのが、
『暮しの手帖』初代編集長の花森安治でした。
1948年の創刊から長きにわたり、
無二の同志として制作を共にしました。
そして現在、百寿を迎えた影絵作家の「目」は
今なお「美しいもの」を求め、輝いています。
おもな内容
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あらためて藤城清治を知るための影絵7作品
光と影の美術館
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スペシャル対談
藤城清治×芦田愛菜
「生きるよろこび」って何だろう? -
ラビサンタと楽しむ手作りクリスマス
刺しゅうかざりと
ステンシルクッキー -
憧れの「藤城スタジオ」へ
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お祝いメッセージ
黒柳徹子/森田一義(タモリ)
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貴重資料を大公開
藤城清治と『暮しの手帖』
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インタビュー
MISIA 歌と光が届ける平和への祈り
2大とじ込み付録
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『ぶどう酒びんのふしぎな旅』幻の影絵絵本の復刻版
1950年に暮しの手帖社から刊行され、藤城清治のはじめての絵本となった『ぶどう酒びんのふしぎな旅』。
今では入手困難な幻の初期モノクロ版を、今回、とじ込み付録として復刻収録しました。 -
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モビールも作れる型抜きカード
藤城清治の代表的なモチーフである動物たちを、愛らしい型抜きカードにしました。ギフトタグとして、プレゼント包装のアクセントに。天井からつるすモビールや、ブックマークとしても楽しめます。
さらに期間限定デジタル特典!
影絵絵本『ぶどう酒びんのふしぎな旅』
朗読音声/津田健次郎
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心を込めて読んだので、
楽しんでいただけたら
うれしいです。「『ぶどう酒びんのふしぎな旅』は、『びん』の喜びと苦みが詰まった、渋くて大人っぽい童話です。主人公は人間ではありませんが、人になぞらえて描かれているので、役はスッとつかめましたね。今回は絵本の頁をめくりながら聴かれる方が多いと思うので、気持ちゆっくり読んでいます。眠くならないかな?と心配しつつ(笑)、ゆったりしたペースの中で、どう抑揚をつけるか。そのあたりを工夫しました」
- ※特典の取得には別冊『100歳おめでとう 影絵作家 藤城清治』のご購入が必要です。
津田健次郎さん
特別動画を公開中
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影絵作家
藤城清治の
誕生
限られた自由の中、
創造のよろこびを知る
藤城の長きにわたる画業の始まり。それは幼稚園の頃の記憶にまでさかのぼります。「とにかく絵を描くのが好きでね。いつも黙って絵ばかり描いている子だった」。小学校に上がってもその熱は冷めず、没頭ぶりは母親も心配するほどでした。
1936年、慶應義塾普通部(中学校)に進学。パリ帰りの美術教師・仙波均平と出会い、指導を受けます。大学予科(高校)では、美術部「パレットクラブ」に入部。
美術に精通する先輩部員や、新進画家の猪熊弦一郎、脇田和らの影響を受け、画風が変わります。
並行して在籍した児童文化研究会で人形劇に熱中するなど、学生生活を満喫していましたが、'42年、学徒動員に駆り出されます。翌年、海軍予備学生に志願し、その後、少尉に。アメリカ軍上陸に備えた沿岸防備に当たり、そこでも訓練の合間を縫って少年兵らと人形劇を上映しました。
- 滋賀海軍航空隊に入隊(1943年頃)
- 「おんぶ」(1943年)
「あんなに夢中で絵を描いたのも、人形劇をしたのも、戦時という追い詰められた時代だったからかもしれません」
45年に終戦。復学後、文学部講師で演劇研究家の小澤愛圀(よしくに)から、ジャワの影絵人形を紹介され、衝撃を受けます。影絵なら焼け残った廃材でも夢を表現できる。
戦後の焼け野原で得たひらめきが、影絵作家・藤城清治を誕生させたのです。
- 「孫悟空の顔」(1959年)
- 『暮しの手帖』の表紙画を描く(1978~86年)
オンラインストア限定
シリーズ3冊セット
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光と影が織りなす、魅惑的な影絵の世界
きん色の窓とピーター
ロンドン橋でひろった夢
お見舞にきたぞうさん3冊合計:8523円(税込)
藤城清治 影絵/香山多佳子 お話
AB判変型112頁
この3冊の絵本は、1974年以降に『暮しの手帖』に掲載した、カラーの影絵童話からえりすぐった名作集です。
暮しの手帖社オンラインストアからのお申し込み限定で、3冊セット・送料無料でお送りいたします。