「京のおばんざい」で知られる著者が、京都の春夏秋冬の暮らしを書いたエッセイ。食べものや家の中のことなど、日常の細やかな出来事が京ことばのまま綴られる名エッセイの復刻です。
[目次]
初春
寒もち
年賀状
ななぐさのおかいさん
だいだい湯
火ばち
状差し
おひつぶとん
千切り
えもんざお
くず湯
ゆどうふ
手あぶり
おから
朱肉
小さいいかき
しろみず
とろろ
かす汁
中の中の弘法大師
麦ごはん
初午
玉子一つ
ぞうきん
郵便箱
春
ばらずし
てまりうた
ゆきひら
ふきの葉
梅湯
おどびん
しょうがめし
ふで
おひなさん
てっぽうあえ
茶めし
千鳥漬
でんがく
十三詣り
あまざけ
げんげ摘も
なたねめし
めおとだき
耳かき
すみれご飯
たけのこ
スポンジ
名刺
じゃがいものお浸し
初夏
らっきょう漬け
目かくし
さんしょの実
あさがお
まめさんの皮
竹の皮
梅
かたくち
かりがね
お重
梅肉
しらあえ
こま
はがき
水回向
しそのご飯
せんたくばさみ
おにぎり
お湯のみ
かどのそうじ
梅のシロップ
夏越の祓
夏
おなすのまる煮き
扇子
どぽづけ
そうじ
すだれ
きゅうり
洗たく
くらかけ
にしきぎ
うちわ
巻き簀
ろうそく一丁
そうめん
帯止めのアクセサリー
野菜の油煮
ゆかたの洗濯
おかぽ
氷ご飯
敷きのし
しゅろの小きりわら
浅瓜のくずひき
あらめ
のっぺ
軽石
よいさっさ
盆の十六日
地蔵盆
秋
栗ご飯
しば漬
紅鉢
だいこおろし
いかご飯
きごしょう
懐中弁当
お月見
障子張り
からし漬け
ふきん
みそこし
萩ご飯
はんぺい
切手
くし
足つぎ
塩こぶ
金封
いもぽう
長火鉢
七つ道具
おもちゃ
どこ行き
亥の子
京の通りうた
冬
かぶら蒸し
じょたん
おいものおかいさん
かつお箱
菊花かぶら
かまぼうき
おいも
あきびん
千枚漬
まめたこ
ささら
おだいのたいたん
ちぎりこんにゃく
事始め
みそぞうすい
雪花
針山
焼きいも
ちっちゃい旅
みぞれなべ
煮こごり
座ぶとん
お菜のたいたん
電熱器
おはし
うずら豆
古い油
一条戻橋
おけら火
あとへは戻らん
あとがき
新装版によせて 伊藤 まさこ
[著者]
おおむら しげ
1918年京都生まれ。料理研究家・随筆家。京都女子高等専門学校(現・京都女子大学)入学後、姉小路の借家に住み始める。1963年から「朝日新聞」京都版で、秋山十三子、平山千鶴らと「おばんざい」を連載。他の媒体にも執筆し、京都の家庭料理「おばんざい」を全国に知らしめる。1995年、インドネシアのバリ島に移住。京都・姉小路の借家と往復する生活を送るが、1999年バリ島で逝去。
[挿絵]
花森安治
本書は、1987年5月に小社より刊行した『京暮し』を新たな装丁で復刊したものです。