行かないでいいよ!(88号「不登校だって大丈夫」)

2017年06月02日

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とつぜんですが、皆さんは子どもの頃、学校はお好きでしたか。私は正直、とても苦痛でした。
ルールがたくさんあること。時間割をはじめ、なにもかもが決められていること。怖い先生がいること。点数を競わされること……。
私が内緒で学校を休み休みしていることが知れたとき、母はあっけなく「そんなにいやなら、行かないでいいよ」と言いました。内心は動揺していたかもしれません。けれど、その言葉は私をとても楽にしました。中学校3年生のときのことです。
「学校に行かなければ」「でも行けない」
本特集は、そんな気持ちのはざまで苦しんでいる子どもたちが少しでも楽になるように、そして、そんな子どもたちについて多くの人に知ってもらえたらと考えて、編んだものです。
子どもが学校に行きたくないと言い出したとき、周囲の大人はどのようにその気持ちを受け止めるべきか。子どもの学びの形とは、本来どのようなものであるべきか。
かつてご自身のお子さんが不登校を経験した保護者の方々、「不登校新聞」の編集者・小熊広宣さん、教育学を専門とする中央大学教授・池田賢市さんとともに考えます。
学校に行けなければ人生が終わりだなんて、子どもが思い詰めることのないように。点数や偏差値ばかりを気にして、子どもが汲々とすることのないように。そんな思いを込めました。
(担当:島崎)


暮しの手帖社 今日の編集部