吉兆主人・湯木貞一さんが生涯をかけて得たものを、語りつづけられた貴重なシリーズです。「家庭の毎日のおかずが少しでもおいしくなるように」と、20年にわたって惜しみなく語られた濃密な内容は、きっとお役に立つでしょう。
[目次]
春は春らしく
なすが出て夏がやってくる
ひやし煮しめ
焼どうふなど
冬の菜
卓上の春
魚を煮る
きゅうりの色なすの色
巻き焼きの上手な奥さん
黒いお椀、赤いお椀
お餅とふろふきとあずき
きすで二つ三つ
お弁当いろいろ
真夏の天ぷら
秋さば四題
おじやと雑炊
わかたけとのっペい汁
うなぎの蒲焼を買ってきたら
吸物と玉子どうふ
早春のこんだて
梅椀わかたけ椀
鯉こくと柳川なべ
初秋と野菜とはもと
庖丁かげん
あとがき 花森安治
[著者]
ゆき ていいち
1901年神戸市生まれ。高等小学校卒業後、実家の料亭「中現長」で働き、1930年、大阪市新町に料理屋「吉兆」を開店。長年にわたって日本料理の地位向上に貢献したことを評価され、1981年に紫綬褒章を受章、1988年に文化功労者となる。1997年逝去。
※吉兆の「吉」は、正しくは、下が長い「土」に「口」です。