「あの子におもちゃを買ってやろう」と思っていらっしゃる方へ、これはじつにユニークな、新しいおもちゃの本です。
おもちゃを買ってもらって喜ぶ子どもの顔を見るほど、大人の心をとろかすものはありません。「だけど」、とニキーチンさんは考えました。「市販のおもちゃにも、子どもの知能の発育に役立ちそうなものがある。でも、買ってしまえば、子どもの使いかたには、大人はまるで無関心だ。こうやって遊べば、もっと面白くて、もっと役に立つのに」と。そして、次から次へ遊び方を考え出していきました。
この本には、じっさいに七人の子育ての中でつくり上げられた10種類のおもちゃの遊び方が、ていねいな作り方とともに説明されています。子どもがおもしろがるのはもちろんですが、大人が遊んでもおもしろい本です。
[目次]
第一章 知力ののびを助ける親の役割
創造力とは何でしょう/かくれた人間の才能/最適の時期をのがさずに/どのようにして子どもの才能をのばすか ほか
第二章 知育遊びはどんな遊びか
何のためにおもちゃを買うのですか/知育遊びは新しいタイプのおもちゃ/創造の階段を一つずつ登る/知育遊びは万能薬ではありません ほか
第三章 子どもとの遊び方
うまくできたときは喜んでやる、だけど、ほめすぎないように/間違った時はどうするか、なにごとも自分の力で/熱中するにも“波”があります/いつまで遊べるか/知育遊びのルール ほか
第四章 知育遊びの種類と解説 (用具の作り方と遊び方)
模様づくり/モンテッソーリの型あわせ/ユニキューブ/四角づくり/猿まねごっこ/点あそび/形おぼえ/レンガつみ/みんなの積木/組立て設計局
図版・知育遊びの課題
[著者]
ボリス・パーブロヴィチ・ニキーチン(1916-1999)
ロシアの教育学者。遊びを通じて、創造力を身につけることを目的とした知育遊びを考案。『ニキーチン夫妻と七人の子ども』はレーナ夫人との共著。