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新感覚エッセイ『みらいめがね それでは息がつまるので』発売です!

2019年05月24日

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新感覚エッセイ『みらいめがね それでは息がつまるので』発売です!

『暮しの手帖』に連載中の大人気エッセイ「みらいめがね」が、荻上チキさんとヨシタケシンスケさんの共著として、このたび1冊にまとまりました。
このエッセイは、荻上さんが、小学生の頃から現在まで、ゲームやアルバイト、受験、就活、仕事、旅など、生活と社会について書いた文章を、ヨシタケさんが読み取り、文章から大胆に変えた展開の7コマのイラストをつけているのが特長です。
1章ずつ文とイラストの組み合わせになっており、読み進むほどに、二人の違いが面白く、どちらも読み返したくなります。
エッセイを貫くテーマの一つは、規範。もし、あなたが生きづらさを感じていたら、「~らしく」「~だったら」「~すべき」といった、意に添わない規範のせいかもしれません。「みらいめがね」は、生きづらさの原因が見え、社会の見方を広げるツール。固まったこころをほぐす新感覚エッセイです。

巻末にはヨシタケさんの傑作あとがきマンガが付いています。
装丁は大島依提亜さん。表紙からカバーを外すと、メガネが外れる仕様や、イラストの色の違いもご覧いただきたく、ぜひ書店でお手に取ってください。(担当:高野)

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創刊70周年記念出版 第2集 『戦争が立っていた 戦中・戦後の暮しの記録 拾遺集 戦中編』発売しました!

2019年05月22日

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あの日々を忘れず、伝えてゆきたい。

こんにちは。ついについに、この報告ができることが本当にうれしいです。
昨夏刊行の『戦中・戦後の暮しの記録 君と、これから生まれてくる君へ』に続き、第2集となる本書(通称「おはぎ本」)が完成しました。
前作には、紙数やテーマ、地域の重なりなどで、惜しくも掲載が叶わなかった原稿がたくさんありました。当時の女性たちの日々のこと、涙なくしては読めない凄惨な経験、生きるのが精一杯のなかでの心あたたまる話など、本書にはおもに戦中の記録を集めています。
さらに、「1967年の手記」として、半世紀前に募集した「戦争中の暮しの記録」での未公開原稿10編も収録しています。社の先輩たちが「貴重資料」と箱に銘打ち、これまで大事に保管してくれていたおかげです。
これらの原稿は、戦後22年の時点で書かれていますので、戦中の「あの日々」がついこのあいだのことのような体温を感じさせるリアルな文章です。
「あの日々」は、一体なんだったのか?
ここに収めた、ひとつひとつの投稿が教えてくれています。
続いてすぐに、第3集となる『なんにもなかった 戦中・戦後の暮しの記録 拾遺集 戦後編』を7月中旬に刊行する予定です。

もうすぐ、新しい元号「令和」でのはじめての夏がやって来ます。
昭和は遠くなりましたか? それとも……。
表紙のモチーフとした「おはぎ」の謎も解けますので、ぜひ書店でお手にとってごらんください。(担当 村上薫)

終了・『みらいめがね』刊行記念サイン会を開催します

2019年05月13日

下記のイベントは終了いたしました。多くの方々にご参加いただき感謝申し上げます。

暮しの手帖の人気連載『みらいめがね』が、5月下旬に1冊の本となります!
その刊行を記念して、著者である荻上チキさんとヨシタケシンスケさんのサイン会を新宿・紀伊國屋本店で行うことになりました。
今をときめく2人がそろう、またとない機会です。みなさま奮ってご参加ください。

日時: 2019年6月2日(日) 15:00開始 
会場: 紀伊國屋書店新宿本店 9階 イベントスペース

5月15日(水)10:00より紀伊國屋書店新宿本店3階レジカウンターにて、
対象書籍『みらいめがね それでは息がつまるので』(税込1,620円)をお買い上げの方に整理券(先着100名)をお渡しします。

詳しくは、紀伊國屋書店のホームページをご覧ください。
https://www.kinokuniya.co.jp/c/store/Shinjuku-Main-Store/20190513100010.html

『みらいめがね』とは・・・
 気鋭の評論家・荻上チキさんと大人気絵本作家・ヨシタケシンスケさんの共著。
多様な生き方を提示する荻上チキさんのエッセイを、ヨシタケシンスケさんが解読、ユーモアたっぷりの絵で展開。二人の異なる視点からテーマが読み解ける、新感覚エッセイです。「~すべきだ」「~らしく」という呪いの言葉に縛られて、何だか生きづらいな、と感じている人も、この本を読めば、そんな「つらさ」の原因がはっきり見えて、ちょっと前向きになれるでしょう。ヨシタケシンスケさんの描き下ろし、傑作あとがきマンガつき!
チキさん書店イベント

子どものあそびに魅せられ、描き続けた人

2019年04月12日

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●子どものあそびに魅せられ、描き続けた人
(99号「かこさとしさんと子どものあそび」)

「棒が一本あったとさ 葉っぱかな 葉っぱじゃないよ かえるだよ~」

みなさん、この絵描き歌をご存知ですか? 
歌を口ずさみながら描いていくと、かわいい「コックさん」が完成するこの絵描き歌、懐かしく感じられる方も多いのではないでしょうか。
子どものあそびは不思議です。同じあそびでも、口伝えで広がる中で、少しずつ変化していく……。
そんな子どものあそびの創造性に注目し、50年余りの歳月をかけて、絵描きあそびや石けり、鬼ごっこなどの「伝承あそび」を集めていたのは、「だるまちゃん」シリーズや『からすのパンやさん』などで知られる、絵本作家のかこさとしさんです。
集めたあそびの数は、なんと、およそ29万点!
昨年、惜しくも92年の生涯を閉じたかこさんですが、子どもたちのあそびを収集し続けた背景、そして、絵本を通じてどのようなことを伝えたいと考えていらっしゃったのか、その根底にある思いを知りたいというところから、この企画はスタートしました。
取材を通して浮かび上がってきたのは、子どもたちと同じ目線に立ってあそび、そのあそびを通して子どもを知ろうとする姿です。
「大人になっても、子どもの心を持ち続けた人」だと、娘の鈴木万里さんはいいます。
鈴木さんによると、晩年のかこさんは「草花あそび」をまとめておきたい、とよく口にしていたそうです。
「身近にある道端の草花だったり、アリやちょうちょうだったり、それが小さな子どもにとってはあそび相手であり、五感を鍛えてくれるもの」だから。
そんな思いを少しでもお伝えしたく、この企画の最後の頁では、かこさんがこれまでに描いた「草花あそび」の一部をご紹介しています。
この頁の制作中、息子と一緒に、ささ舟を作って川に浮かべてみました。そのときの子どものきらきらした表情といったら……! 
春のあたたかな陽気のなか、気になった草花あそびをみなさまにも試していただけたなら、うれしいです。(担当:井田)

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おいしくて安心な、ハム&ソーセージ

2019年04月10日

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●おいしくて安心な、ハム&ソーセージ
(99号「じつはかんたん、手づくりソーセージとハム」)

ソーセージやハムは、そのまま食べてもおいしく、料理のコク出しに使ってもよい、便利な食材です。「子どもたちの大好物」「冷蔵庫に常備している」という方も、多いのではないでしょうか。
けれど、添加物の入っていない、肉本来の味が楽しめるものを買い求めようとすると……。うーん、なかなかのお値段です。そもそも、デパートや食肉専門店に出向かないと、良質な商品に出会うこと自体が難しかったりもします。
そこで、編集部は思い立ちました。「それならば、自分で作りましょう!」。相談にのっていただくべく、料理家の上田淳子さんのもとへ。
「ソーセージやハムって、手づくりできますか? 難しいでしょうか?」
「もちろん、家で作れますよ。メインの食材は肉と塩とコショーくらいです!」
シンプルな材料で作るソーセージとハム。やってみれば確かに難しいものではなく、そして、なにより、おいしい……!
私が特におすすめしたいのは、ソーセージ! 2メートルもの長い長~い腸詰めを成形していく作業の楽しいこと。おいしくて、安心で、しかも楽しい。いいことづくめです。もうすぐ春休み、ぜひ、家族みんなでワイワイとチャレンジみてくださいね。
(担当:島崎)

いのちといのちが近い場所

2019年04月05日

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いのちといのちが近い場所
(99号「潜って捕る。そして食べる。」)

宮古島は平良にある、一軒のフランス料理店。そこで出される魚料理が、いかにおいしく、いかに特別か、ということを力説して教えてくれたのは、カメラマンの長野陽一さんでした。
「ただおいしいだけじゃないんです。なにせ、魚たちはシェフの高野さんが海に素潜りして捕ってきて、さばいて、料理しているんですから……!」。
長野さんは、シェフとともに海に潜り、高野さんが魚を捕る様子を写真におさめたいのだ、と言いました。
澄んだ鮮やかなブルーの海で繰り広げられる素潜り漁の一部始終。
いのちといのちが対峙する、真剣で真摯な瞬間。
この企画は、長野さん渾身の海中ルポルタージュです。

(担当:島崎)

白いご飯がすすむすすむ!

2019年04月03日

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白いご飯がすすむすすむ!
(99号「乾物上手は料理上手」)

「忙しいとき、作る人の助けになる料理」。
これは、近年制作した小誌の別冊、『暮しの手帖のシンプルレシピ』
『暮しの手帖のクイックレシピ』『これでよゆうの晩ごはん』などの根幹にある趣旨です。
限られた時間で手早く作れて、特別な材料や技術が必要ないレシピ。
そしてもちろん、一番大事なのはおいしいこと。ただ早く作れれば、簡単にできれば、
というばかりでは少しさみしいですから。

そんな本づくりのなかでよく登場して、文字通りいい味出してる食材が、
乾物だなって、気づいたのです。
香りもうま味も、ぎゅっと凝縮されていて、乾物を加えるだけで、ぐっと深い味わいになる。
ああ素晴らしき哉、乾物。
常温でストックしておけるのも大きな魅力ですね。

でも、使いかけの乾物の袋がずっとキッチンの棚にある、なんてことありませんか?
そう、乾物を上手に使いこなせたら、それが料理上手へステップになるのでは?
そこで、教えを請うたのは、有元葉子先生です。
有元先生ご自身が、ひじきやきくらげ、乾燥豆などが大好きで、
ふだんの料理に活用されています。

「乾物といえば、和の煮もの」と思いがちだけど、
それでは、毎日たっぷりというわけにはなかなかいきませんね。
そうか、洋風に中華風にと、もっといつものおかずに幅広く使えれば。
そう考えて教えていただいた、8品の料理を掲載しています。

撮影後の試食では、なかでも特に「きくらげと豚肉の辛味炒め」がすごかったのです。
きくらげ独特の食感とうま味、豚肉とともに、ピリ辛のしっかり味をまとって、
白いご飯が何杯も食べられてしまう。おかわりして、たっぷりいただきました。
そして「干し椎茸の中華風汁そば」や「裏白きくらげの中華和え」。これも絶品です。
さらに「ひじきとベーコンのパスタ」は、目からウロコのイタリアン乾物料理です。
食べる人の箸が進むこと間違いなしのレシピばかりです。
ぜひお宅の棚にある乾物を、今日はちょっと違った料理に生かしてみてください。
(担当:宇津木)

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・オフィス移転のお知らせです

2019年04月02日

いつも『暮しの手帖』をご愛読いただきまして、ありがとうございます。
暮しの手帖社は、3月末で新宿のオフィスから内神田へ引っ越しをいたしました。
4月1日以降の連絡先は、下記になりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

◎移転先
住所:〒101-0047 東京都千代田区内神田1-13-1 豊島屋ビル3F
電話番号:03-5259-6001(代表)

内神田に引っ越してきました!

2019年04月02日

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いよいよ新年度がはじまりましたね。
私たち暮しの手帖社は、まさに今日、十数年過ごした北新宿から、ここ内神田に引っ越してきました。
社屋がしだいに老朽化し、引っ越しを考え始めたのは、確か2年ほど前。
みなで物件を探し歩き、「ガスコンロのあるキッチンを設置していいですよ」というビルとめぐり合えたのは、昨年の夏の終わりくらいでした。
そう、私たちの仕事には料理レシピの試作が必須、キッチンがなくてはならないのです。
物件が決まってから半年余り、キッチンをはじめとする内部の設計に頭を悩ませ、1カ月くらいの工事を経て、今日を迎えることができました。
心機一転、さあ頑張ろう! という気持ちで、みなドキドキしています。

いま編集部は、5月25日に発売となる100号と、続く第5世紀1号の制作に取り組んでいます。
昨年9月の70周年のときもしみじみと感じましたが、広告のない雑誌を、こうして1号1号つくり続けることができるのは、みなさまが読んで支えてくださるからこそ。
本当に、ありがたいことです。
新天地にて、新しい世紀に入っていく私たちを、どうかこれからもお支えください。
そして、今日から新しい環境でお過ごしのみなさま、くれぐれもご無理をなさいませんように。(副編集長・北川)

はじまりの季節です。

2019年04月01日

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はじまりの季節です。
(99号 「誰もがみんな駆け出しだった」)

第一線で活躍しているあの人にも、
「駆け出し時代」がありました。
最初は、うまく行かないことも多く、
迷うこともあったでしょう。
悩みながらも経験を重ねたその先で、
それぞれに、見出した仕事の流儀――。

編集部では、
俳優のキムラ緑子さん、
プロレスラーの長与千種さん、
劇作家の平田オリザさん、
そして、水中写真家の中村征夫さんの4名に、
下積みの頃の思い出話を伺いました。

才能に溢れる方々にも、
新人の頃があり、最初の一歩は私たちと一緒でした。
当たり前のことですが、
それだけで、なんだか、勇気づけられます。

春。
はじまりのこの季節に、
働くことのヒント、
自分自身を信じて、追求していくことの尊さを、
たくさんの方にお届けしたいと思います。

(担当:中村)

裸の自分で生きる

2019年03月29日

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裸の自分で生きる
(99号「ワンピースのおんな」コジママサコさん)
50代以上の輝く女性が、その人らしいワンピースを身に着けた1枚のポートレイトと、短い文章で構成する連載企画ページ「ワンピースのおんな」。
たのしみにして下さっている読者も多く、連載開始から今年で10年目となります。
99号では、自由におしゃれを楽しまれているインスタグラムで人気のコジママサコさんにご登場いただいています。「裸の自分で生きられるようになった」というコジマさんの言葉、その佇まいには、凛とした魅力があふれています。(担当 佐藤)

気負いなく作れる、華やかなお菓子です。

2019年03月28日

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気負いなく作れる、華やかなお菓子です。
(99号「絵を描くような渡辺有子さんのマンディアン」)

「マンディアン 」とは聞き慣れぬ名ですが、
今回ご紹介するのは、デパートや洋菓子店などで時折見かける
ナッツやドライフルーツをのせたあのチョコレートです。
写真を見れば、思いあたる方もいらっしゃるかもしれません。

料理家・渡辺有子さんオリジナルのマンディアンは、
なんでも忘れられない美味しさらしい……と聞いて買いに走ったのは数カ月前のこと。
板チョコ状のマンディアンを割って食べてみると、
カリッとしたナッツの食感、ドライフルーツの酸味や甘みがチョコレートと合わさって、
渾然一体の味わいと言いましょうか……うーむ、これはびっくりする美味しさ。
絶妙な味や食感のバランス、そして華やかな見た目にも、
渡辺さんの工夫がぎゅっと詰め込まれているような気がしました。
どうしたらこんな風においしく作れますか? というのが、この企画の始まりです。

今回は、基本のナッツとドライフルーツに加え、
渡辺さんならではのトッピングのアレンジ4種と、ベースのチョコレートをとびきり美味しくするテンパリング(チョコレートの温度調整)の作業もご紹介。
難しいと思われがちなテンパリングですが、
おいしいマンディアンを作るためには、ぜひトライしてほしいところ。
というのも、滑らかな口どけや風味の良さ、パリッとした食感など、
チョコレートの美味しさはテンパリングによって生まれるからです。

温度計を使い、チョコレートを混ぜるヘラの感覚に意識を向ければ、
このくらいかな、という勘どころはきちんと掴めるのでご安心を。
それに、もし失敗してしまっても大丈夫。水分が混ざらない限り、何度でもやり直せます。この安心感に試作中、何度救われたことでしょう……。

テンパリングをして、トッピングをのせる。
たった2工程ですが、おいしく、美しくなるように、と集中して作業すると、作っている方も満たされた気持ちに。粉を使う洋菓子よりも気負いなく作れて、描くような楽しさがあるのが何よりも良いところだなぁと感じます。

ちなみに、編集部で試食をした際は、実山椒と粗塩の組み合わせがいちばん人気でした。
甘いものが苦手な方も食べやすく、お酒と合わせるのもおすすめです。他の4品も、必食ですよ。ぜひ渡辺さん直伝のコツをご覧になって、作ってみてくださいね。
(担当:佐々木)


暮しの手帖社 今日の編集部