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いわさきちひろさんが伝えたかったこと

2021年08月06日

いわさきちひろさんが伝えたかったこと
(13号「いわさきちひろの平和の物語」)

いわさきちひろ。この名を聞いたことがない、という人は少ないでしょう。
おそらく、多くの方が、絵本の挿絵などで、作品に親しんでいるのではないかと思います。
かくいう私もそうです。ちひろさんが絵をつけた絵本をたくさん読んで育ちました。
アンデルセンの「にんぎょひめ」の無垢で愛らしい表情や、
「あかいくつ」に登場する美しくておそろしい赤い靴は、
いまもはっきりと思い出すことができます。

そんなふうにちひろさんの作品を身近に感じながらも、
彼女の生涯について知ったのは、だいぶ大人になってからだったと思います。
親に決められた結婚に納得できず、自分の思いを貫いたこと。
戦後まもなくの時代に画家を志し、絵筆一本で生活を支えたこと。
共産党員として社会運動に関わったこと。
絵本作家の著作権が認められていなかった時代に、
原画の返却と権利を主張し、粘り強く交渉したこと。

その作風から、たおやかなイメージを抱いていたけれど、
自分のため、そして人のために、つよく、闘う人でもあったんだ──。
そんなふうに思い、ちひろさんにますます興味を持ちました。

今回の特集では、ちひろさんが晩年に取り組んだ、
反戦をモチーフとした作品をご紹介します。
病をおし、命を燃やすようにして描いた作品の数々。
そこに込められた思いを、ちひろさんの戦争体験、
および、ひとり息子で美術・絵本評論家の松本猛(たけし)さん、
生前に親交のあった弁護士の平山知子さん、
画家の田島征三さんの証言からひも解きます。(担当:島崎)

じっくりと掘り下げて考えてみたら

2021年08月05日

じっくりと掘り下げて考えてみたら
(13号「わからないって、面白い」)

悩んだとき、落ち込んだとき、「本に救われた」という経験はありませんか?
今回ご紹介するのは、そんな本の力を信じるご夫妻の物語です。

青木真兵(しんぺい)さんは37歳、海青子(みあこ)さんは36歳。
幼い頃から本が大好きなふたりは、奈良県・東吉野村の自宅で私設図書館を開いています。
「縁もゆかりもない山村に移住して図書館を開くなんて、どんな方たちなのだろう」と興味を持った私たちを、
ふたりは、「こんな山奥にわざわざ訪ねて来てくれる人とは、気が合うと思って」と、和やかに迎え入れてくれました。

社会のこと、お金のこと、仕事のこと。
真兵さんと海青子さんとの会話は、はっとするような新鮮な視点をもたらしてくれます。
特に印象的だったのは、海青子さんの言葉。
「”わからない”と言うのは恥ずかしいことだと思っている人もいるかもしれないけど、
わからないって面白いことなんですよ。
”わからない”からはじまることって、いっぱいありますよね」

その言葉通り、疑問や気になることがあると、とことん考えて、話し合うふたり。
問題の根源に立ち返ったり、本を読んで先人たちの知恵を授かることで、意外な答えが見つかるそうです。
だから真兵さんは、「わからないことを増やしていきたい」とも言います。

そんな話を聞いていたら、わたし自身は納得いかないことがあっても、つい忙しさにかまけて、
「そういうものだから、仕方ない」と、手っ取り早く片付けていたことに気づかされました。

人生に行き詰まったときにも諦めずに考え、自分に嘘をつかずに生きていきたい。
ふたりのこれまでの、決して平坦ではない道のりを聞くにつれ、そんなことを考えるようになりました。
みなさんもぜひ、誌面を通してふたりの言葉に耳を傾けてみてください。(担当:平田)

●真兵さんと海青子さんのおしゃべりは、インターネットラジオ「オムライスラヂオ」でも聞くことができます。
https://omeradi.org/

パッと明るい気持ちに

2021年08月04日

パッと明るい気持ちに
(13号「ユーモアは大事だと教えてくれる絵本」)

なかなかおでかけができない夏休み、
頁を開けばパッと明るい気持ちになれる、
そんな絵本はいかがでしょうか?

この頁では、絵本をこよなく愛する3名の方たち、
翻訳者の伏見操さん、漫画家の吉田戦車さん、
ラジオパーソナリティのクリス智子さんに、
それぞれが考える「ユーモア」が描かれた作品を
3冊ずつご推薦いただきました。

コロナ禍で気持ちがふさぎがちな今だからこそ、
幅広い世代の人が楽しめる絵本を通じて、
「ユーモアって何だろう?」と考えるきっかけになればと願い、
立ち上げた企画です。

教えていただいた9冊は、
くすっと笑えるコメディーや、
疲れたときや落ち込んだときに読むとほっと心が落ち着くもの、
突拍子もないアイデアであっと驚かせてくれるものなど、
実にさまざま。
ぜひ誌面でお楽しみくださいね。

トビラのイラストを描いてくださった、
イラストレーターのfancomiさんも
ユーモラスな絵本『SMALL STORY』(SUNNY BOY BOOKS)の作者。
こちらもぜひ、チェックしてみてください。(担当:中村)

今日から始められるストレッチ

2021年08月03日

今日から始められるストレッチ
(13号「すきま時間で、姿勢を美しく」)

自粛生活による運動不足を最初に痛感したのは、昨年の夏頃でした。
久しぶりに外出し、今日はたくさん歩いたなと思った日の夜中に足がつり、
痛みで目が覚めたのです。
このままではダメだ……と思い、休日になわとびをしてみたり、
ちょっとした筋トレをしてみたりしましたが、
なんだかあまり効果が感じられません。

その後、トレーニングを紹介する本をいろいろと見て試すなかで出合ったのが、
姿勢治療家の仲野孝明さんでした。

仲野さんいわく、「筋トレや運動をする場合も、正しい姿勢で行わないと、
かえっておかしな筋肉のつき方をしてしまう」とのこと。
普段の暮らしのなかで姿勢を意識しながら過ごせば、
歩いたり、洗濯物を干したり、キッチンで作業したりするだけでも
トレーニングになるのだと話してくれました。

誌面では、「時間がない時は、これだけでもOK!」と仲野さんが教えてくれた
姿勢をリセットする背伸びの方法のほか、
正しい姿勢へと近づくために、今日からすぐ始められる
ストレッチをご紹介しています。

体験者は、「疲れやすくて、体のあちこちがギシギシする」という
イラストレーターのくぼあやこさん。
実際にストレッチをやってみたくぼさんの感想を交えながら、
それぞれの動きをイラストでわかりやすくお伝えしています。

歯磨きをする時、お茶を淹れるタイミング、お風呂上がりなど、
ちょっとしたすきま時間に、ぜひお試しください。
きっと少しずつ、体の変化を感じられますよ。(担当:井田)

日常生活と地続きのものとして

2021年08月02日

日常生活と地続きのものとして
(13号「映画のアン/ラーニング」)

13号から、新しく映画の連載がスタートしました。
書き手は、映画研究者の三浦哲哉さん。
毎号、1本の映画と、日常生活で遭遇した映画にまつわるあれこれについて綴ります。
第1回に取り上げるのは、村上春樹の同名短編の映画化で、先日行われた第74回カンヌ国際映画祭で脚本賞などを獲得した『ドライブ・マイ・カー』(監督:濱口竜介)。
三浦さんが幼い愛娘と名作『ミツバチのささやき』(監督:ビクトル・エリセ)を鑑賞した時のエピソードを交えて語ります。

映画は、映画として2時間ほど楽しんで、
あとはきれいさっぱり忘れてしまうこともあれば、
逆に、見終わった頃には価値観がすっかり変わってしまったり、
あるいは考えがあいまいになってしまったりして、
いずれにしても「見る前の自分には戻れない」と思わせられることもあります。
どちらも映画鑑賞の醍醐味です。

映画の中こと、映画の外で起きること。
この連載では、その両方について綴ることで、
日常と地続きのものとして「映画」そのものを捉え、
映画を見るという行為についても、考えを深められたらと思います。(担当:島崎)

夏のおしゃれのアクセントに

2021年07月30日

夏のおしゃれのアクセントに
(13号「結びを楽しむ はじめてのマクラメ」)

暑い季節がやってきて、
夏らしい着こなしを楽しめる頃になりました。

半袖やノースリーブのトップスには、
ちょっとしたアクセントとして、
ブレスレットなどの小物を取り入れてみたくなります。

そんなときに出合ったのが、松田紗和さんの「マクラメ」でした。
生成りのシンプルな色合いで、
まるでレースのように繊細な作品に、思わず目を奪われました。
マクラメとは、糸を結んでその結び目を組み合わせることで、
さまざまな模様を表現します。

今回は、初心者でも作りやすいように材料や手順を工夫した、
アクセサリーと、小物の作り方をご紹介します。

はじめは難しく感じられますが、一度手を動かすと、テンポよく進められるのも魅力です。
あっというまに完成しますから、ぜひ気軽に挑戦してみてください。

涼やかな印象のアクセサリーで
夏のおしゃれを楽しみましょう!(担当:山崎)

注目のあの方も寄稿しています

2021年07月29日

注目のあの方も寄稿しています
(13号「随筆」)

毎号、各界でご活躍の方々の寄稿で編む、連載「随筆」。
13号は、作家のくどうれいんさん、ミュージシャンの曽我部恵一さん、
作家でクリエーターのいとうせいこうさん、
アーティストの鈴木康広さん、文筆家の樋口直美さん、
評論家の津野海太郎さんという顔ぶれです。

くどうれいんさんといえば、先日発表された第165回芥川賞で、
自身初の小説『氷柱の声』が候補作となり、
お名前を目にした方も多いのではないでしょうか。

岩手県盛岡市ご出身の28歳で、俳句、短歌、エッセイ、小説、絵本など、
幅広い表現手段で活躍されています。

候補作は、ご自身の体験と、震災を経験した同世代のご友人、
知人7名へのインタビューを基にしたという作品。
作中で語られる、誰かと共有することの難しい、
それぞれの微妙な思いや人生の断片を読むほどに、
現実にはこのような「声」が無数に存在しているのだ、と気づかされます。

本誌に寄せてくださった随筆のタイトルは「んめとこだげ、け」。
農家である祖父母の小気味よい語り、裏の畑の腐敗の記憶から、
生きることへの深い洞察へと読む人をいざないます。

ぜひ、手に取ってお読みになってみてください。(担当:佐々木)

台風や豪雨への心構えを

2021年07月28日

台風や豪雨への心構えを
(13号「ハザードマップで台風に備える」)

7月に入り、日本各地で豪雨による被害が多数発生しています。
被災された皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。

小誌では、昨年7月発売の7号に、
「アウトドアグッズで揃える わが家の防災リュック」という記事を掲載。
普段の暮らしやレジャーにも使えるアウトドアグッズを取り入れた「防災リュック」を提案し、
役立ったという声をたくさんいただきました。

防災リュックなどの「物」の準備とともにたいせつなのが、
災害に対する事前の「心構え」です。
今号では、各自治体が配布する「洪水ハザードマップ」に着目。
アウトドアライターの内田一成さんと編集部員が、
ハザードマップを元に、
避難所までなるべく早く、安全にたどり着けるルートを考え、
防災リュックを背負って歩いた様子をレポートします。

実際に歩いてみると、
マップを見て想像するだけではわからなかったことに気づいたり、
「災害の時はこうしよう」というイメージが具体的になります。
いざという時に慌てずに身を守るため、
記事を参考に、ぜひ夏休みに家族で避難ルートを考えて、歩いてみませんか。(担当:田村)

この夏、何度も作るでしょう

2021年07月27日

この夏、何度も作るでしょう
(13号「白崎裕子さんのおそうざいカレー」)

みなさんは普段、カレーをどのように作りますか?
ルウを使って、お手軽に?
スパイスを組み合わせて、本格的な味わいに?
今号では、ちょっと変わったカレーを、
本誌4号「野菜スープの法則」が好評だった、白崎裕子さんに教わりました。

まず驚いたのが、材料のユニークさ。
梅干しやかつおぶし、切り干し大根、海苔、甘酒をカレーに入れるなんて!
けれども、ひと口食べてみたら、馴染みのある味わいにほっとします。

しかも、調理にかかる時間は想像よりも短くて、またまたびっくり。
材料も少なく、スパイスはカレー粉だけなんですよ。
その分、具材からのうま味が感じられて、7種それぞれにまったく別のおいしさがあります。

白崎さんは「どれも忙しいときに、家でささっと作るものばかり。おそうざいみたいに気軽なカレーなんです」とおっしゃいますが、
白崎さんの頭のなかでは、辛味、うま味、酸味など、味のバランスが計算されています。

冷やしてもおいしい、あっさり味のカレーは、この夏、何度も作ることになりそうです。
みなさまの食卓でも、活躍すること間違いなしですよ。(担当:平田)

あつーい夏のおうち時間に。

2021年07月26日

あつーい夏のおうち時間に。
(13号「フルーツたっぷりのかき氷」)

長雨が続いた梅雨もようやく終わりを告げ、
キンと冷たいかき氷がおいしい季節がやってきました。

おうち時間が長くなりそうな今年の夏、
自分で作るからこそ贅沢に楽しめる、
フルーツたっぷりのかき氷を作ってみませんか。

ブルーベリー、白桃、いちじく……。
旬のフルーツで簡単に作れる5種のシロップは、
東京・清澄白河の菓子店「パーラーアルマス」の
夏季限定の人気メニュー、フルーツ氷のシロップを
家庭で作りやすいようにアレンジしたレシピです。

ジャムのようには煮込まず、さっと火にかけるだけなので、
とても手軽でフレッシュなおいしさ。
5種のなかから、お好きなシロップを作って
たっぷりかけていただくのもよいですし、
いくつか作ってかけ合わせると、異なる風味が混ざり合って
新しいおいしさに出会えるでしょう。

私は、いちじくのシロップがお気に入りです。
レシピを試作して以来すっかりはまってしまい、
かき氷だけではなく、ヨーグルトにかけたり
トーストにのせたりと、あっという間に食べきってしまいます。

また、かき氷のほかにも、
夏にぴったりの3種のドリンクも紹介しています。
ハーブなどを使って簡単なシロップを作り、
炭酸や牛乳、お茶などで割っていただきます。
シロップは日持ちもするので、作っておくと大変重宝します。

冷たい甘味を上手に取り入れて、
猛暑に負けず、元気に夏を乗り越えましょう!(担当:小林)

暮らしを大切にするって、どんなこと?

2021年07月21日

暮らしを大切にするって、どんなこと?
――編集長より、最新号発売のご挨拶

蟬がにぎやかに鳴いて梅雨明けとなり、いっきに、猛暑がやってきました。みなさま、お元気でお過ごしでしょうか。
前回、この「ご挨拶」を書いたのは、今号の表紙画を受け取りに京都へ向かう新幹線の車中でした。絵の作者は、佐々木マキさん。漫画家でイラストレーター、そしてたくさんの絵本を手がけてきた方です。イラストレーションのお仕事としては、『風の歌を聴け』ほか、村上春樹さんの小説のカバーが浮かぶ方も多いかもしれませんね。
はじめにお送りした手紙の写しを見返すと、
「ギスギスした空気の漂う昨今ですので、ユーモアがあって、心がほぐれるような絵を」
とあります。
佐々木マキさんはすぐに、「お受けします」とファクスをくださり(絵本や漫画でおなじみの可愛い字で)、とてもうれしかったのを思い出します。
今号を目にした方が、くすっと笑って、気持ちがふっとやわらぎますように。

さて、ときどき読者の方から、
「夏になると、『暮しの手帖』が戦争や平和の特集を組むのはなぜなのでしょうか」
というご質問をいただくことがあります。
ひと言でお答えすれば、それは1948年に『暮しの手帖』が創刊したときに掲げた、
「もう二度と戦争を起こさないために、一人ひとりが暮らしを大切にする世の中にしたい」
という理念を、くり返し胸に刻み、お伝えしたいと思ってのことです。
なぜ、暮らしを大切にしたら、戦争が起こらないの? と疑問に思われるかもしれませんが、初代編集長の花森安治はこんなふうに語ったと伝えられています。
「戦争は恐ろしい。(中略)国は軍国主義一色となり、誰もかれもが、なだれをうって戦争に突っ込んでいったのは、ひとりひとりが、自分の暮らしを大切にしなかったからだと思う。もしみんなに、あったかい家庭、守るに足る幸せな暮らしがあったなら、戦争にならなかった」
つまりは、自分たちの「大切な暮らし」をめちゃくちゃにするような大きな力に、一人ひとりが早くから全力で抗っていたなら、戦争は起こらなかった、ということでしょうか。
そんなに単純じゃない、と思われるかもしれません。けれども、「平和」を考えるとき、それはある日突然やぶられるものではなく、じわじわと、ゆっくりと何かに暮らしがからめとられ、気づけば身動きがとれなくなって奪われるものなのかもしれない。そう思うのです。
「一人ひとりが暮らしを大切に」とは、「自分の暮らしが守られれば、それでよい」という意味あいでは決してないと私は思います。自分に大切な暮らしがあるように、隣人にもそんな暮らしがあると想像し、尊ぶこと。一人ひとりの、それぞれに違った暮らしが守られるために、どんな世界にしたいかを考えて、小さな声をあげていくことをあきらめない。
……と、なんだかカタくなりましたが、たかだか「雑誌」でも、私たち自身が「小さな声」をあげる気持ちで、一冊一冊を編んでゆきたいなあと思います。せっかく、読んでくださる方がいらっしゃるのだから。

最後にひとつ、お知らせです。じつにアナログな私たちですが、このたび、公式Instagramを開設しました。
https://www.instagram.com/kurashinotecho

Facebookでは、おもに文章で誌面の内容をご紹介していますが、Instagramでは、スタッフの方たちの力作である、写真やイラストレーションを軸にご紹介します。ときどき、覗いていただけたらうれしいです。
それでは、暑さ厳しい日々が続きますが、みなさま、どうか健やかにお過ごしください。

『暮しの手帖』編集長 北川史織

造本装幀コンクール 入賞のお知らせ

2021年07月06日

うれしい知らせが舞い込みました!
このたび、「第54回造本装幀コンクール」で『花森安治選集 全3巻』が、最高賞である文部科学大臣賞と、日本書籍出版協会理事長賞をダブル受賞しました。

このコンクールは、日本書籍出版協会と日本印刷産業連合会が主催する 造本装幀にたずさわる人々(出版、印刷、製本、装幀、デザイン)の成果を総合的に評価する 出版業界で唯一の賞です。受賞作は、ドイツのライプチヒで行われる「世界でもっとも美しい本コンクール」にも出展されます。

「文部科学大臣賞」は、「造本上美しく、装幀・デザインおよび内容等総合的に優秀と認められ、将来に示唆を与えるもので、文部科学大臣賞にふさわしいもの」。
同時受賞の「日本書籍出版協会理事長賞」は「企画・編集も含め、各部門で最も優れたもの」
とのことです。

本のデザインにはなみなみならぬこだわりを持っていた初代編集長の花森安治の選集で、このような賞を受けることができ、たいへん光栄です。これからも、たくさんの方々に喜んでいただけるような、美しい本造りに努力してまいります。これからもどうぞよろしくお願いいたします。
ご尽力いただきました制作関係者のみなさまにも、心より感謝申し上げます。(担当:村上)

装画:花森安治
装釘:佐々木暁
印刷・製本:図書印刷株式会社


暮しの手帖社 今日の編集部