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心の声を聞きつづけて

2023年03月30日

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心の声を聞きつづけて
(23号「心、解き放たれて 岡田美佳さんの刺繍画」)

ごちそうの並ぶ食卓、緑豊かな自然。これらのモチーフを緻密かつダイナミックに、唯一無二の手法で描き続けてきた刺繍画家・岡田美佳さん。
26年前、小誌は美佳さんの記事を編みました。「美佳の食卓の風景」と題されたその記事では、母・享子(きょうこ)さんが、発達障害のために発語のない美佳さんについて、また美佳さんが始めたばかりという刺繍の制作について語っています。
今年は美佳さんが刺繍画に取り組んで30年の節目の年。今、美佳さんはどんなふうに作品を作っているのでしょうか。
前回、取材に応えてくれた享子さんは、残念ながら昨春に亡くなられ、お目にかかることができませんでした。代わって、美佳さんの兄・武(たけし)さんがお話を聞かせてくれました。
美佳さんが生まれて以来、共に暮らし、もの言わぬ美佳さんの心の声に耳を傾け続けてきた武さん。そんな武さんの言葉は重く、しかし淡々としてもいて、私の心に深く残りました。記事を作り終えて改めて感じることですが、この記事の主役は美佳さんと武さん、おふたりなのだと思います。
今回、掲載した美佳さんの作品は選りすぐりの9点。静かに続くふたりの日常に思い馳せながら、じっくりと眺めていただけたらと思います。(担当:島崎)

軽やかなナムルをどうぞ

2023年03月29日

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軽やかなナムルをどうぞ
(23号「キム・ナレさんの春のナムル」)

韓国のドラマや映画を観ていると、食卓の上に並ぶ色とりどりのナムルに目がとまります。
さりげなくて、気取らない存在のナムルは、韓国の家庭料理における名脇役。
こんなふうに日常的にナムルを作れたらなあと思い、韓国・仁川出身の料理家、キム・ナレさんを訪ねました。

キムさんは、「日本でナムルといえば、豆もやしやほうれん草などをゆでて調味したものというイメージがありますが、韓国では多種多様な野菜を使い、調理法にもバリエーションがあるんですよ」とおっしゃいます。
特に春になると、みずみずしい春野菜で作る「ポムナムル(春のナムル)」を味わい、季節の到来を楽しむのだそう。
そこで今回は、菜の花や竹の子、新ごぼうなどの春野菜を使ったナムルを教わりました。
また、これらを使った応用として、「プルコギキンパ」や「新にんじんのキンパ」、「ホタルイカのビビンバ」のレシピもご紹介します。

撮影中に驚いたのは、キムさんが使用するにんにくの量でした。
ごく少量なので、野菜の味わいを邪魔せずに、にんにくがふわっと香る仕上がりです。
軽やかな食べ心地だったのは、おそらくこれが理由なのではと思います。

シンプルですが、味わい深い春のナムル。みなさんもぜひお試しくださいね。(担当:中村)

ツバメを応援したくなります

2023年03月28日

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ツバメを応援したくなります
(23号「ツバメが駅舎にやってきた」)

毎年春になると、東京多摩地域のJR国立駅にはツバメの姿が見られます。駅の構内に巣を作り、子育てをするのです。
国立駅では、駅員さんたちが全面的に協力しながらツバメを見守っています。「ツバメ通信」として、手描きの楽しいポスターをこしらえ、駅の利用者に知らせているのです。
ツバメの巣を見上げては、子ツバメの成長を気にする人々の姿が見られます。あたたかいまなざしで、人と鳥の共存を促しています。

私の最寄り駅でも、ツバメが出入口に巣を作るので、毎年ヒナが顔を出すのを楽しみにしているのですが、しばらくすると、いつの間にかいなくなったなあと、少し寂しく思っていたくらいで、その後のことは知りませんでした。

巣立ったツバメたちはすぐに南の国へ渡るわけではなく、特定の河川敷で集団生活をしながら、体力を蓄えて渡るための準備をするのだそうです。小さな体で何千キロも飛んでいくために。

今回この特集では、ツバメの不思議で面白い生態や、ツバメの渡来を楽しみに、見守っている方たちのことをお伝えします。きっと今年は、空飛ぶツバメを見る目が少し変わりますよ。(担当:小林)

桜の季節の食卓に

2023年03月27日

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桜の季節の食卓に
(23号「春を味わう和のおかず」)

スーパーの店頭に、続々と春の味覚が並び始めましたね。
季節の移り変わりを感じると、なんとなくワクワクしてきます。

今号では、竹の子、ふきのとう、春キャベツ、アスパラ、新玉ねぎ、アサリ、鯛という、まさに今が旬の食材をおいしく味わうためのひと技を、日本料理店「てのしま」の林亮平さんに教えていただきました。
中でも、竹の子とふきのとうは、アクや苦味を抜くための下ごしらえの手順からご紹介。“林さん流”の下ごしらえをしておくと、いろいろな料理にパッと使えて、とても重宝します。ゆでた竹の子の日持ちは3~4日程度ですが、ご紹介する「竹の子ご飯」や「肉巻き竹の子天ぷら」を作ったり、バターでサッと焼いて食べたりすると、まとめて下ごしらえしてもあっという間になくなりますよ。
また、ふきのとうは下ごしらえした後に冷凍保存することも可能。旬の味を長く楽しむことができておすすめです。

恥ずかしながら、私は今回初めて生の竹の子を料理しました。
今までは「面倒そう」という理由で、つい水煮に手が伸びてしまって……。でも、林さんに教わった方法で下ごしらえをしてみると、時間はかかるものの難しい手順はありませんでした。何より、生の竹の子から作った料理は歯触りや香りが水煮とは段違いで、ほんとうにおいしい。私と同じように足踏みしている方にこそ、ぜひ試していただけたらうれしいです。

そのほか、「春キャベツとアサリのさっと煮」「ふろふき新玉ねぎ」「アスパラの玉子ごま酢」「鯛の潮汁」など、いずれも素材の味を堪能できるシンプルな料理ばかりです。食卓にも“春”を並べてみませんか。(担当:田村)

『新装保存版 暮しの手帖の基本料理』発売のお知らせです

2023年03月27日

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豚の角煮、肉じゃが、茶わん蒸し。ハンバーグにポトフ、カルボナーラ。そして麻婆豆腐やチャーハン、エビチリ。
まさにお馴染み、言わずと知れた人気の定番料理ですね。
では、みなさん。
豚の角煮って、どうやって作るの? そう聞かれたらいかがでしょう?
なんとなくは、わかっているつもり。でもそれでおいしく作れるかというと、心もとない。
そんな方も多いのではないでしょうか。
毎日の食卓には、ごく普通の食べ飽きないおかずが欠かせません。
目新しいものや見映えのする料理も、たまにはいいけれど、
定番のメニューこそ、本当においしく作りたいし、それを自分のものにしたい。

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この本では、そんなベーシックなメニューがずらり。
ミシュラン掲載の名店「かんだ」の神田裕行さん、フレンチのトップシェフ、オテル・ドゥ・ミクニの三國清三さん、
そして中国・北京生まれの人気料理研究家、ウー・ウェンさんの3人のレシピです。
暮しの手帖伝統の「一流の味を家庭に」という考えのもと、
基本的な定番料理こそ本当においしく作れるようにとまとめ上げた一冊なのです。
和洋中の豊富な料理を、すべてのレシピにさまざまなコツやポイントを記してご紹介し、
身近な材料や調味料で、無理なくおいしく作りやすいような工夫が随所になされています。
そしてさらに、和洋中それぞれのおべんとうや特別な日のごちそうメニューまで、ひと揃い。
この一冊があれば、普段の料理は万全です。
この本は、2013年に刊行しご好評をいただいた別冊『暮しの手帖の基本料理』と2014年の『暮しの手帖の基本料理2』を、再編集して書籍化したものです。

詳しくは、こちらをご覧ください。(担当:宇津木)

満足のゆく日々を送るために

2023年03月25日

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満足のゆく日々を送るために
――編集長より、最新号発売のご挨拶

こんにちは、北川です。
わが家は浅草の隅田川のほとりといってよい場所にあるのですが、この数日は、対岸(墨田区側の墨堤)の桜並木が満開で、まるで煙るように見えます。あんまりきれいだから、今日は早朝の光のもと、思わず写真を撮りました。
思い出すのは、2020年のいまぐらいの時季のこと。コロナ禍で、急きょリモートワークに切り替えて制作することとなり、自宅でひとり仕事をしていると、予定していた取材撮影が次々と延期や中止になりました。さあ、どうしよう。どうやって記事をつくろう。
悩みながら散歩に出ると、人影もまばらな浅草寺の境内で、桜の大木が両腕を広げるかのように咲き誇り、惜しみなく花びらを散らしていました。当たり前のことだけれど、人の世の事情や、私のこんな悩みとは丸きり無関係に、花は咲いて、渡り鳥はやってくる。それが悲しいような、どこか救われるような、なんとも複雑な気持ちを味わいました。
3年が経ち、いまでは普通に取材撮影ができるようになったわけですが、あのときの気持ちを忘れたくないと思います。自分がちっぽけな存在であり、この世界で生かされているのだと切に感じたこと。いろんな制約があるなかで、やはり制約のある暮らしを送っている方たちに、いったい何をお届けしたらいいのかと悩んだこと。人と会い、実際に見聞きして記事をつくるのが、どれだけ大事かということ。
きっと一人ひとりに、あの春には特別な記憶があるのではないかと思います。

前置きが長くなりました。
春がめぐってくると、まわりの自然から湧き出るようなエネルギーを感じるからでしょうか、何か新しいことを始めたり、日々のルーティンを見直したくなったりするものです。今号は、そんな気分に応える記事を企画しました。
八百屋さんの店頭で竹の子を目にすると、まだちょっと高いかなあと思いつつ、「そろそろ、あの方法で竹の子ご飯を炊こうか」と考えます。「あの方法」とは、巻頭記事「春を味わう和のおかず」で、日本料理店店主の林亮平さんに教えていただいた下ごしらえのこと。米ぬかで下ゆでするのはおなじみの方法ですが、林さんはそのあと続けて「ダシで煮る」という方法をとります。こうすると、煮汁に竹の子の風味が移り、その煮汁で竹の子ご飯を炊けば、竹の子の風味満点……というわけです。ほら、作ってみたくなりませんか?
そのほか、土いじりをしたい方には「吊るせる観葉植物 緑のハングボール」がおすすめですし、「あのひとの花時間」を読めば、一輪でも花を生けたくなるはず。手を動かす楽しみを味わえる「直線裁ちでつくる みんなのワンピース」、日ごろのケアを見直すための「元気な素肌を育むスキンケア」、起床時の縮こまった体を簡単ストレッチで伸ばす「ウォーミングアップの手帖」などの記事を揃えています。

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春、新学期の気分で、新連載もスタートしました。料理家の長尾智子さんによる「楽に作れるアイデアひとつ」です。
この連載について長尾さんとご相談を始めたのは、確か、昨年の7月あたりだったと思います。家の料理はなるべくシンプルなものがよいし、作りやすく、そして食べやすいことが、どんな世代の人にも大事。長尾さんはそんなことをおっしゃいました。
自慢ではありませんが、私は毎日仕事に追われていまして、お世辞にも「ゆとりのある暮らし」を送っているとは言えません。だから、外食に救われることもあれば、「今日はコロッケを買って、あとはサラダを添えて済ませちゃおう」なんて日もあるのですが、そんな日が続くと疲れてしまうんですよね。やっぱり、いろいろあった一日の終わりに、たとえ簡単なものでも自分でこしらえた料理をゆっくりと味わうと、「あしたも頑張ろうかな」と思いながら眠りにつける。この連載は、私のような人にも活用していただけたらなあと思い、冒頭にはこんなことを書きました。

たとえ疲れているときでも、いえ、疲れているときこそ、
自分でさっと作った料理で心身を満たしたいものです。
楽に作れて食べやすい、そんな料理のアイデアを
長尾智子さんに教わりましょう。
初回は「水炒め」。
まずは春キャベツでお試しあれ。

この「水炒め」は、野菜のみならず肉にも使える便利な調理法で、おいしくてお腹にやさしく、もう何度も作っています。肉にはツナソースをかけるとたいへん美味なのですが、じつは塩・コショーでも十分ですし、しょう油をちょっとたらしたり、アリッサのようなお好みの調味料を添えても。一人分ならフライパンひとつで、肉料理と付け合わせを同時に仕上げられますよ。

どんなに忙しくても、自分で暮らしの手綱をしっかり握って、満足のゆく日々を送るために。今日も、あしたも、倦まずに生きるために、この一冊をご活用いただけたらうれしい。今号も、そんな思いを込めて編みました。表紙画は、安西水丸さんの作品「メロンと船」。どうぞ書店で見つけてくださいね。
また、ひとつお知らせです。このたび新しい試みとして、定期購読をオンラインストアでお申込みいただけるようにいたしました。離れて暮らすご家族への贈り物に、もちろん、ご自身のために、ぜひご活用くださいませ。
広告をとらない『暮しの手帖』は、一冊一冊の購読料のみで支えられて、この秋に創刊75周年を迎えます。雑誌の世界において、これはひとつの「奇跡」と言っていいでしょう。ご購読くださっているみなさまには、感謝しかありません。どうかこれからも、『暮しの手帖』をご愛読いただけますよう。
春は体調もゆらぎやすい季節です。ご自愛されて、よき日々をお過ごしください。

『暮しの手帖』編集長 北川史織

◎暮しの手帖オンラインストア 定期購読ページ
https://www.kurashi-no-techo.co.jp/teiki/

植物学者・牧野富太郎が見つめた野の花たち(別冊暮しの手帖『健康と暮らし』特別付録)

2023年03月22日

「日本の植物学の父」と呼ばれる植物学者・牧野富太郎をご存じですか。
小学校中退という学歴でありながら独学で植物を研究しつづけて博士号を取得し、明治~昭和期にかけて多くの新種を発見しました。この春から放送されるNHK朝ドラ「らんまん」の主人公のモデルにもなった人物で、いま、注目を集めています。

その牧野富太郎が、昭和26・27年に発行された『暮しの手帖』のなかで、あわせて109種類もの野の植物を紹介していた記事が見つかったのです。
そこで今回、編集部でそれらを再編して小さな冊子をつくり、『別冊暮しの手帖 健康と暮らし』の特別付録にしました。

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今回の付録では、初掲載時の文章をできるだけ原文に近いかたちで収録しています。
古い文章なので読みづらいところもありますが、少しずつ読むうちに、まるで息継ぎも惜しんで語り続けるような、牧野の植物への情熱が伝わってくるはずです。

後半には、鳥類学者・内田清之助と、鳥の挿絵で知られる小林重三による「日本の鳥」も収録しています。

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牧野が夢中になって歩いた、日本の野原、裏山、散歩道。
新しい季節の訪れとともに姿を見せる鳥たち。
この春は、私たちもゆっくり散歩をしてみることにします。
みなさんも、ぜひこの付録を片手に、自然の中へ出かけてみてください。

ちなみに、「1日8000歩、そのうち20分は中強度の活動(速歩きなど)」を実践することで、多くの病気を予防できるという研究結果もあるそうです。
詳しくは『別冊暮しの手帖 健康と暮らし』の60ページ「散歩のすすめ」でご紹介していますので、こちらもご一読ください。

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※詳細はこちらからご覧いただけます。

「健康」を「幸せ」に置き換えて考える

2023年03月21日

健康とは何でしょう? いざ考えてみると、なかなか即答できない難問ですね。

この問いについて考えるとき、「健康」という言葉を「幸せ」に置き換えて考えてみると良いかもしれません。そうすると、食べるのが好きな方なら三食おいしく食べられること、愛犬家の方ならいつまでも元気に散歩ができること……。さまざまなイメージが湧いてきたのではないでしょうか。

さて、新刊『健康と暮らし』(3月22日発売)では、健康のために新たな医療を模索する医師の稲葉俊郎さんとエッセイストの阿川佐和子さんに対談をしていただきました。その中でも、「健康」と「幸せ」はとても近い場所にある、ということが語られています。

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阿川 今回のテーマ「健康って何」について考えてみたんです。私は幸いなことに不治の病にもなっていない。動脈硬化気味ではあるけれど、切迫したものはない。とはいえ、病気がなくても気が落ち込んでいたり、「ああ嫌だ、嫌だ」と思っていたりするときは心が健康じゃない。だから、夜寝るとき、「今日も幸せにお布団に入れる!」って思える感覚が健康! それでどうでしょう?
稲葉 確かに、健康と幸福は近いところにあるんです。健康を語るには自分自身の幸福を考える必要があります。客観的な基準がないから、その人の主観に寄り添っていくことになる。ただ、その人の主観がよくわからなくなっている。
阿川 自分自身の?
稲葉 そうです。自分にとって何が幸福で、何が健康かがわからなくなっていることが根本的な困りごとです。自分で幸福を感じ、健康を感じる状態に戻ることさえできれば、その人の足で進んでいけるはずだと思っているんです。

対談では、ほかにも「健康=病気でない状態、ということではない」や「健康を考えるときは、頭と体と心の関係を理解しておこう」など、自分にとっての健康を見つけるヒントがたくさん語られています。お二人と一緒に“あなたなりの答え”を考えてみてはいかがでしょうか。(担当:須藤)

※詳細はこちらからご覧いただけます。

別冊『健康と暮らし』発売されます。  健康と幸せは近い場所にあるのかもしれません。

2023年03月20日

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「健康って何だろう?」
この本を企画したときに、まず考えたのはそこでした。

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世界保健機関の憲章前文には健康の定義があります。
「健康とは、病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあること」
もちろん、病気にかからないことは大切です。
そのために運動をしたり、食事に気を付けたり、健康法を試したり……。ただ、病気にならないために苦しい思いをすることは、「満たされた状態」なのでしょうか?
大切なのは、無理なく、おいしく、楽しくできる方法を見つけること。特集では、さまざまな方が実践している健康法を取材しました。
運動や食事、考え方、そして実行できる時間など、自分の暮らしに取り入れやすいものあれば幸いです。

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今回、取材した、おいしい食事や気持ちのいい運動、民藝の器、そして、小さな島の住民が支える祭り……。それらに共通するのは「健やか」であることでした。そして、最後に医師の稲葉俊郎さんと、エッセイストの阿川佐和子さんの対談(23日に、このブログにて、少しだけその内容を紹介します)を聞いているときに、こう感じました。
肉体、精神、社会がそれぞれに関りながら満たされた状態が「健康」ならば、それは「幸せ」ととても近い場所にあるのでしょう。

みなさんの体や心はもちろん、周りの人々や社会が健やかでありますように。

別冊編集長 古庄修

※詳細はこちらからご覧いただけます。

随筆集『あなたの暮らしを教えてください』全4冊 第1集『何げなくて恋しい記憶』、第2集『忘れないでおくこと』刊行のお知らせ

2023年03月16日

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『暮しの手帖』創刊75周年を記念して、
豪華執筆陣で贈る随筆集『あなたの暮らしを教えてください』全4冊をお届けします。
『暮しの手帖』では、毎号「あなたの暮らしを教えてください」という依頼のもと、各界でご活躍のさまざまな方々に随筆の寄稿をお願いしています。
本シリーズは、2007年以降の随筆作品から選りすぐり、4つのテーマに分けた随筆アンソロジーです。

著者は、文学界を代表する作家をはじめ、人気漫画家、気鋭のコラムニスト、画家、料理家、音楽家、スポーツ選手、俳優、声優、研究者、書店員などなど。
あっと驚く多彩な顔ぶれを、ぜひ「目次」でご覧いただきたいところですが、ここに少しだけご紹介します。

第1集『何げなくて恋しい記憶』のテーマは、「家族、友人、恩師との話」。
著者:三浦しをん、山田太一、多和田葉子、池澤夏樹、森 絵都、萩尾望都、内田春菊、
片桐はいり、辻村深月、ジェーン・スー、内田 樹、山崎ナオコーラ、イッセー尾形、
大竹しのぶ、俵 万智、坂本美雨、カヒミ カリィ、増田明美 ほか全70名

第2集『忘れないでおくこと』は「日々の気付きにまつわる話」。
著者:町田 康、江國香織、ヤマザキマリ、保阪正康、片岡義男、半藤一利、角田光代、
木内 昇、三木 卓、ほしよりこ、西 加奈子、吉行和子、赤川次郎、益田ミリ、椎名 誠、
高畑充希、堀込高樹、村田諒太、中島京子、大江千里 ほか全67名

個性豊かな書き手が、それぞれの日々や心が動いた出来事を綴った珠玉の作品群。
それらは、小さな「暮らしの物語」であり、何げない日常の尊さが心に染みます。
第3集『居心地のいい場所へ』、第4集『美味しいと懐かしい』は5月下旬刊行予定です。
どうぞお楽しみに。(担当:村上)

※詳細は第1集はこちらから、第2集はこちらからご覧いただけます。

「紙博 in 東京 vol.6」に出店します

2023年03月14日

暮しの手帖社は、手紙社が主催する人気イベント「紙博 in 東京 vol.6」に参加いたします。
会場では『暮しの手帖』最新号のほか別冊や書籍、雑貨を多数取りそろえてお待ちしております。
当日ブースでは、購入特典としてオリジナルノートやトートバッグをプレゼントいたします!

●参加方法など
会期:3月18日(土)10:00~17:00 3月19日(日)9:00~16:00
会場:東京都立産業貿易センター台東館
詳細はこちらをご覧ください。

3月19日(日)には、『暮しの手帖』編集長・北川史織のトークイベントも行われます。
こちらもぜひご参加くださいね。

みなさまにお会いできるのを楽しみにしております。

『小さな思いつき集 エプロンメモ』刊行のお知らせ

2023年02月27日

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1954年から続く長期人気連載「エプロンメモ」の最新刊ができました。
「エプロンメモ」は、家庭でのちょっとした思いつきや工夫を読者からお寄せいただき、簡潔な「メモ」にしてまとめている連載です。
その内容は、食べもの、着るもの、おしゃれ、住まい、子どものこと、人とのお付き合い、身体のことなど、身のまわりすべてに及びます。
たとえばこんなふうです。

●保冷剤
ゆで玉子などを冷ますとき、何度も水を替えずに、保冷剤をたくさん入れた水で冷やせば、水の節約になります。保冷剤は繰り返し使えるので、ケーキなどに付いてきたら、冷凍庫に入れて取っておくようにしています。

●ガムを取る方法
服や床についてしまったチューインガムをきれいに取るには、氷を布に包んで、ガムのついているところにあてます。ガムが冷やされて固まり、簡単に取ることができます。

●バゲットの袋
バゲットが包まれていた縦長の袋は、細長い野菜を入れるのにぴったりです。紙袋には、泥つきのごぼうややまいもを、保存用のポリ袋には、セロリや長ねぎなど水気の多い野菜を入れて、冷蔵庫で保存しています。

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私たちは、誰かのひとかけらの工夫がきっかけになって、明るい光が差したり、思いがけぬほど力づけられたりするものではないでしょうか。「エプロンメモ」が長く愛されている理由は、ここにあると思っています。
本書は、すぐに役に立つ628編を、早春、春、初夏、夏、秋、冬の季節に分けて収録しました。読者と編集部が一緒に作り上げた、まさに暮らしの知恵袋です。
歳時記のようにも、小さなお話としてもお楽しみいただけます。
どれかひとつでも、ふたつでも、あなたのお役に立ちますように。(担当:村上)

※詳細はこちらからご覧いただけます。


暮しの手帖社 今日の編集部