爽やかな香りと酸味が広がります
(32号「柚子をめいっぱい」)
秋から冬にかけて、黄柚子の旬がやってきます! 庭木として育てている家もあるため、お裾分けをいただく機会も多いのではないでしょうか。私もその一人で、毎年実家からたくさん柚子をもらい、皮を煮物に添えたり、せっせと果汁を絞り、ハチミツと混ぜてホットドリンクにしたり。けれども、それだけではなかなか使いきれず、持て余してしまうことが多かったのです。
そこで、「柚子の皮と果汁をたっぷり使う、柚子が主役になる料理を教えてください」と、料理家の長谷川あかりさんにお願いしました。柚子が大好きだという長谷川さんが提案してくださったのは、柚子の皮を丸ごと1コ分使うカオマンガイふうの炊き込みご飯や、鯛の刺身と柚子果汁を合わせる漬け丼、豚肉と柚子皮の炒めものといった、アイデアいっぱいの料理です。いずれも、肉や魚のうま味に柚子を合わせて、味つけは塩だけというシンプルさ。だからこそ、爽やかな香りとほどよい酸味が引き立ち、“柚子ならでは”のおいしさを味わえます。
また、納豆ご飯やみそ汁、タルタルソースなどに柚子を加えてひと味変えるアイデアも教えていただきました。試してみると、意外な相性の良さに驚きますよ。
お裾分けの柚子もどんと来い。この季節だけの味を存分に楽しんでくださいね。(担当:田村)