春を楽しむ花とのひととき
(23号「あのひとの花時間」)
赤、白、黄色のチューリップに、ミモザ、ラナンキュラス……。色とりどりの春の花が咲く花屋さんは、のぞくだけでも楽しいものですね。
この特集では、忙しい日々を過ごしながらも花を飾ることを欠かさない、4名の方の「花時間」を取材しました。
職業も年代も違う4名は、花の入手先も飾る理由も、過ごし方もそれぞれです。
荒物屋「松野屋」の松野弘さんは、下町にある自宅の物干し場で自身が育てた花を手入れがてら剪定し、かごなどの荒物やグラスに飾ります。台所には、妻のきぬ子さんのために小さな花をさりげなく置いているのが粋でした。
水彩画家の永山裕子さんは、絵のモチーフのために花を飾ります。すてきな花を見つけると、知らない家でも「この枝、切り分けていただけませんか」とお願いに行きます。そして、お花のお礼に絵を差し上げるのだそう。
好きなものに囲まれたアトリエで絵を描く永山さんの姿は、まるで絵画のように美しいものでした。
ほかにも、ウエディングドレスデザイナーの山室瑠衣さん、料理研究家の柳瀬久美子さんが登場します。砺波周平さんのすてきな写真とともに、どうぞお楽しみください。(担当:小林)