とりどりの人生に、とりどりの魅力

2022年09月30日

c5_020_06_nikki

とりどりの人生に、とりどりの魅力
(20号「日記本のすすめ」)

皆さんは、「日記本」と呼ばれるジャンルの本を読んだことがありますか?
誰かの日記をそのまま本にしたもので、書かれているのは著者のごく私的な出来事なのに、読めばなぜだか惹かれる。
フィクション作品とはまた違った魅力があります。

この企画では、書き手の方々に、おすすめの日記本の読みどころや、日記を読む/書くことの妙味についてご寄稿いただきました。
斎藤美奈子さん、くどうれいんさん、林 望さん、牟田都子さん、滝口悠生さん、岸本佐知子さん、奈良美智さん、武田花さん、いしいしんじさんの9名です。

選ばれたのは、日々の何気ないひとこまを綴ったものから、蒸発を繰り返す父親の姿を撮り、書き留めた写真集、敗戦により人生が一変した若者が、スケッチも交えて心情を吐露した本まで、とりどりの9冊。
中には、「これはどこまでが本当……?」と不思議な世界に迷い込んだかのような、虚実の入り混じる「偽日記」なんてものもあります。

いずれも、見えてくるのはその人生のありようそのもの。
捉えられた、人生の一瞬の豊かさに驚かされます。
選者の個性が光るラインナップは、ぜひ誌面にてお確かめください。(担当:佐々木)


暮しの手帖社 今日の編集部