健康なうちからはじめることをおすすめします
(18号「おいしい減塩はじめよう」)
みなさまは、健康のために日々の食事で意識されていることはありますか?
いま、ちまたでは「たんぱく質をとろう」とさかんに言われていますね。
年齢を重ねても丈夫な足腰で暮らすためには、たんぱく質をしっかりとること。
その重要性をご存じの方も多いと思います。
栄養士で料理研究家の今泉久美さんは、こうおっしゃいます。
「たんぱく質も大事だけど、減塩も大事よ。
日本人は世界的に見ても塩分を多くとっていて、1日の摂取量の目標値をはるかに上回っているの。
けれども、健康だと、塩分を意識している人はあまりいないのよね」
塩分過多の食生活を続けると、高血圧や心臓病などの発症リスクが高まるそうです。
そういえばわたしも、年々血圧が上がっているのが気になっていました。
職場の先輩たちからも、「持病のために減塩しているけど、難しくて……」という声を聞きます。
そこで今泉さんに、どうしたら上手に減塩できるか、ご指導いただくことにしました。
まずは、1日にどれくらいの塩分をとっているかを知ることからスタート。
わたしの1日の献立を書き出して塩分量を計算してみると、目標値をゆうに超えています。
市販のおそうざいは保存のために塩分が多く含まれているので、減塩を実践するなら自炊が一番なのです。
調理の際に少しずつ減らすコツや、外食や中食でもできる工夫も伺いました。
また、今泉さんがこれまで作り続けてきて、おいしいと太鼓判を押す減塩レシピを教わり、試作を兼ねて毎日食べるようになりました。
2週間ほどたったある日、近所のラーメン屋さんで昼食をとった時のことです。
ひと口食べて、「しょっぱい……!」と感じました。
今泉さんによると、人の味覚は2週間ほどで変わるのだそう。
わたしもいつの間にか、うす味に慣れていたのを感じた瞬間でした。
わたしたちの体を作るのは食べ物。何を食べるのかを選ぶのは、自分です。
今回の減塩チャレンジにより、小さな努力の積み重ねで、体が変わることを実感しました。
みなさまにとって、この記事がご自身の体や食事について考えるきっかけになれば、うれしく思います。(担当:平田)