胸元に、心弾むモチーフを
(18号「刺繍のブローチをひとつ」)
日差しが強くなってくると、何も羽織らずに、
カットソーやTシャツ1枚で出かけたくなりますね。
彩り鮮やかなブローチを胸元につけたら、
いつもの装いに変化がついて、なんだか心も弾みそう——。
そう思った時に頭に浮かんだのが、
金沢在住の刺繍作家、髙知子(たか・ともこ)さんの作品でした。
髙さんの刺繍は、幾何学模様や花など、心が浮き立つモチーフばかり。
今回は、初心者の方でも刺しやすいように、
1種、または2種のステッチでできる図案を考案していただいたのですが、
同じステッチのくり返しなのに、驚くほど表情豊かに仕上がるのです。
髙さん曰く、「アップテンポな音楽に合わせて刺繍を刺すと、
リズムにのって、うまく刺せるんです」とのこと。
さっそく試作の時に試してみると、糸を引くスピードが一定になるためか、
普段よりも、不思議と針目が整うような気が……!
シンプルなステッチは、無心になって刺せるのもうれしいところ。
お好きな音楽をかけながら、刺繍を刺すひとときを、
お楽しみいただけたらと思います。(担当:井田)