インド女性が毎朝描く“祈りの粉絵”をご存じですか?
(94号「南インドの女性と、祈りのコーラム」)
最近、南インドの定食「ミールス」を食べさせてくれる店が増えてきたように思います。
数種類のカレー、野菜の副菜、そしてバスマティ米を混ぜながらいただきます。
南インドは、米がたくさん穫れるので、主食は米、または米粉を使ったものが多いのだそうです。
「なんだか日本と似ているなぁ」と気になっていた折、
イラストレーターの塩川いづみさんと、写真家の在本彌生さんから
「コーラムをご存じですか?」と尋ねられました。
それは、南インドの家々の玄関前に、米粉で描かれた吉祥模様で、
女性たちが毎朝祈りをこめながら描く習慣なのだそう。
その模様の美しさや、毎朝描いては夜に消える“はかなさ”に惹かれた塩川さんが、
コーラムを描く女性たちを訪ね、自らもコーラムを描きました。
さて、塩川さんはこの旅を通して、何を感じたのでしょう?
わたしは塩川さんの体験記を読み、
日本の女性たちに綿々と受け継がれてきた、すばらしい習慣に想いを馳せました。
たとえば、吉祥模様という点では、以前本誌でもご紹介した「花ふきん」もそうです。
さて、あなたは何を感じるでしょう?
在本さんが撮った、いきいきと美しい南インドの女性たちの写真とともにお楽しみください。(担当:平田)