「健康って何だろう?」
この本を企画したときに、まず考えたのはそこでした。
世界保健機関の憲章前文には健康の定義があります。
「健康とは、病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあること」
もちろん、病気にかからないことは大切です。
そのために運動をしたり、食事に気を付けたり、健康法を試したり……。ただ、病気にならないために苦しい思いをすることは、「満たされた状態」なのでしょうか?
大切なのは、無理なく、おいしく、楽しくできる方法を見つけること。特集では、さまざまな方が実践している健康法を取材しました。
運動や食事、考え方、そして実行できる時間など、自分の暮らしに取り入れやすいものあれば幸いです。
今回、取材した、おいしい食事や気持ちのいい運動、民藝の器、そして、小さな島の住民が支える祭り……。それらに共通するのは「健やか」であることでした。そして、最後に医師の稲葉俊郎さんと、エッセイストの阿川佐和子さんの対談(23日に、このブログにて、少しだけその内容を紹介します)を聞いているときに、こう感じました。
肉体、精神、社会がそれぞれに関りながら満たされた状態が「健康」ならば、それは「幸せ」ととても近い場所にあるのでしょう。
みなさんの体や心はもちろん、周りの人々や社会が健やかでありますように。
別冊編集長 古庄修
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