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夏の昼下がりに華やかな1杯を

2024年07月31日

夏の昼下がりに華やかな1杯を
(31号「休日のノンアルコールカクテル」)

冷たい飲み物がおいしい季節がやってきました。ビールやハイボールで乾杯!……もいいのですが、昼下がりの集まりや子どもたちも一緒に楽しむ時、ノンアルコールカクテルはいかがでしょうか。今号では、フルーツやアイスクリームを使うデザート感覚のカクテルと、ライムやミントをきかせた、食事にも合う爽やかなカクテルを、5種類紹介します。
教えてくださったのは、東京・大森で26年にわたりバーを営む、バーテンダーの宮崎優子さん。「ノンアルコールカクテルに決まりはありませんから、自由に楽しんでください」と話し、身近な材料で簡単に楽しく作れるレシピを提案してくれました。
ノンアルコールカクテルを作る時は、ぜひおしゃれなグラスに注いで、フルーツやミントなどで飾り付けも楽しみましょう。それだけで一気に気分が華やいで、非日常のひと時を過ごせますよ。(担当:田村)

小さな声を聞き取り続けて

2024年07月30日

小さな声を聞き取り続けて
(31号「わたしの手帖 寺尾紗穂さん ならば、ともに生きよう」)

寺尾紗穂さんは、自身で曲を作り歌詞を書いて、ピアノの弾き語りをするミュージシャンです。名前と顔が一致せずとも、透明感のある、伸びやかな歌声を耳にすれば、「ああ、この人!」と思う方は多いことでしょう。

彼女の作る曲は、繊細で、やさしいものばかり。どの歌にも、弱い立場にある人に寄り添い、ともにあろうとする姿勢が感じられます。
音楽活動の傍ら、寺尾さんは、原発労働者や、日本統治下の南洋の島々に生きた人々に聞き取り取材を行う、文筆家でもあります。そしてさらに、3人の娘を育てるシングルマザーでもある。

八面六臂とでも言いたくなるような活躍ぶりに、「一体、寺尾さんってどんな人なんだろう? ぜひお会いしてみたい」と思ったのが、今回の企画のはじまりでした。
取材場所に現れた彼女は、歌のイメージそのまま。「友人と語らうのにぴったりな場所」という東京は武蔵野の散歩道を歩きながら、お話を伺いました。大きな声ばかりが通るこの世の中にあって、小さな声を聞き取り続けてきた彼女。一見バラバラにも見える彼女の活動のすべてが根っこのところではつながっているのだと、きっと分かっていただけることと思います。(担当:島崎)

癒やしの湯葉料理

2024年07月29日

癒やしの湯葉料理
(31号「夏湯葉のすすめ」)

夏本番の猛暑が続きますね。
暑さで食欲が落ちてしまいがちですが、みなさんの食卓にはどんなおかずが並んでいますか?
精進料理では、湯葉は冬が旬といわれる食材ですが、つるりといただけて栄養価も高いので、夏こそ重宝するのではないでしょうか。

今回、スーパーなどで入手しやすい「乾燥平湯葉」や「生湯葉」を使ったレシピを料理家の吉田愛さんにご提案いただきました。「湯葉の生春巻きふう」「湯葉とゴーヤのおひたし」「湯葉あんかけご飯」「豆腐と湯葉のすり流し」などなど、美しくやさしい味わいの湯葉料理に、体も心もほっと癒やされます。
私は「乾燥平湯葉」を初めて手にしましたが、水で5分でもどせますし、調理しやすくて驚きました。今ではすっかり我が家の台所に常備しています。
編集部での試作では、「湯葉の香味おかか和え」が一番人気! さっとできる和えものなのですが、三つ葉やみょうがの香りのハーモニーが、なんともいえない美味しさです。私も何度もリピートしているおすすめの一品です。ぜひ作ってみてくださいね。(担当:佐藤)

色褪せない名作レシピをお試しください

2024年07月26日

色褪せない名作レシピをお試しください
(31号「『おそうざい十二カ月』より 夏の逸品」)

7月からBS松竹にて放送中のドラマ「ア・ターブル!~ノスタルジックな休日~」、ご覧いただいていますか? このドラマは、書籍『おそうざい十二カ月』と『おそうざいふう外国料理』が原案となっています。夫妻が仲睦まじく料理し、食べるシーンを見ていると、お腹がすいてきますよね。50年以上前のモノクロ写真から想像していた料理が、カラーの映像で再現され、食欲をそそります。
今号ではドラマ公開を記念して、『おそうざい十二カ月』の中から、夏におすすめの5品をご紹介します。選んでくださったのは、料理人の稲田俊輔さん。日頃からこの本を愛用するなかで見つけた、味つけの調整や調理の工夫も教えていただきました。
試作をしてみると、旬の食材をメインに、少ない調味料と工程で出来て、しみじみとおいしい。ドラマの主演・市川実日子さんは、インタビューで「幸せな味」と表現されました。
いまなお愛される名作レシピを、この機会にぜひお試しください。(担当:平田)

▼特設ページから、主演の市川実日子さんのインタビューをご覧ください。
https://www.kurashi-no-techo.co.jp/atable/

くよくよしたとて仕様が無い

2024年07月25日

くよくよしたとて仕様が無い
――編集長より、最新号発売のご挨拶

こんにちは、北川です。
最新号は、もうご覧いただきましたか?
表紙の絵は、いわさきちひろさんの「朝顔と3人の子どもたち」。夏休みといえば、時間を忘れて遊んで真っ黒に日焼けしたなあ……昭和の子どもだった私は、そんなことを思い出すのですが、いまの子どもたちはどうでしょう。忙しいだろうし、こんなに猛暑では、外遊びは危険だしなあ。なんだか、切なくなるのです。

今号は、全部で13本の特集記事を編みました。明日から一つずつ担当者がご紹介しますが、ここでは私が担当した「香川をデザインした男 和田邦坊さんを訪ねて」について綴りたいと思います。
和田邦坊さん、ご存じですか? 
香川の方も、とくに若い方は「和田邦坊??」と思われるかもしれません。ならば、社会科の教科書で「どうだ明るくなったろう」と百円札を燃やす「成金おじさん」の風刺漫画を見た記憶はありませんか? あれを描いたのが邦坊さんなのです。
1899年に香川県琴平町に生まれた邦坊さんは、若い頃は東京で新聞記者や時事漫画家として活躍し、手がけた小説『ウチの女房にゃ髭がある』が映画化されるなどして一世を風靡します。
しかしながら、締め切りに追われる暮らしで心身を病み、日中戦争が始まる頃、39歳で帰郷。ふるさとで絵でも教えながらのんびりと暮らすつもりが、戦後まもなく地元の和菓子店の主人から店のプロデュースを頼まれ、それが大成功すると、我も彼もと依頼する人びとがやってきて……と、香川のいろんな店を、そのコンセプトから丸ごとプロデュースし続ける、第二の人生が幕を開けたのです。

香川の方は、家にストックしてある紙袋を見てみてください。やんちゃな弁慶さんがはみ出さんばかりに描かれ、「名物かまど」とロゴが押された紙袋がありませんか? それも邦坊さんの仕事の一つです。
「名物かまど」のほか、お灸をかたどった「灸まん」や、「かんまん」の愛称で知られる「銘菓 観音寺(かんおんじ)」などなど。邦坊さんがプロデュースした和菓子屋さんは香川県内に数多あり、没後40年がたついまでも、邦坊さん作のロゴやパッケージを使い続けるお店がたくさん。
しかしながら、そもそも競合店どうしが同じプロデューサーに頼んで、問題はなかったのかしら? 邦坊さんって、どんな人柄で、どんな人生を歩んだのかな?
今回は、ゆかりのある店のご主人たちにお会いして、手元に大切に残してある作品を拝見しながら、じっくりとお話を伺いました。

旅の案内人をつとめてくださったのは、香川在住の画家、山口一郎さん。『暮しの手帖』の表紙画(第5世紀21号、29号)や2021年の目次画、付録カレンダーなどでおなじみですね。
そもそも、私が2年前に香川の善通寺図書館に講演に出向いたとき、山口さんが「邦坊さんっていいですよ。美術館に行ってみてください!」と強く推してくださったのでした。
ほとんど独学のはずの絵も達者なら、デザインもでき、洒脱なコピーも書けて、そのプロデュースの手腕から「先生、先生」と崇められた邦坊さん。なんだか完全無欠の人のようですが、弱さや挫折を感じさせるエピソードを語ってくださったのは、邦坊さんを研究する「灸まん美術館」学芸員の西谷美紀さんでした。
西谷さんが教えてくださり、私がじんときた邦坊さんの言葉(「おとぼけ人形」のしおりより)をご紹介します。

くよくよしたとて仕様が無い
何時かは実もなる花も咲く
移り気な浮世のならいに
取越苦労はおやめなさい
悩みなんぞはこちゃ知らぬ

いま何らかの「うまくいかないこと」を抱えていたとしても、くよくよせずに歩んでいたら、「何時かは実もなる花も咲く」。あっけらかんと明るく、ちょっと泥くさく、そしてどこかユーモアと可愛げのある邦坊さんの絵を観ていたら、この言葉がすーっと胸にしみ入るようでした。
もし、「こんぴらさん」こと金刀比羅宮にお参りする機会がありましたら、すぐ近くにある「灸まん美術館」にも足を運んでみてください。とくに「ギャラリートーク」のある日は、西谷さんによる見事な解説(もはや話芸!)が聞けて、おすすめです。

外をちょっと歩くだけでも汗が吹き出す、そんな暑さ厳しい毎日ですね。疲れたときは、『暮しの手帖』を開いて寝転んで、のんびりくつろいでいただけたらうれしいです。どうかご無理なさらず、心身をいたわってお過ごしください。

『暮しの手帖』編集長 北川史織

ものをいつくしむ

2024年06月11日

ものをいつくしむ
(30号「椅子の張り替えをやってよう」)

5年ほど前でしょうか。社屋の引っ越しの際、「捨てるもの」に分類されたダイニングチェアを1脚もらいました。座面の汚れが気になりながらも時が経ってしまい、ふと、自分で好きな布に張り替えられたらいいな……という思いから、今回の企画が生まれました。
「椅子張りの店 anocono」を営む職人の須田直樹さんに指導を依頼すると、快く引き受けていただき、「ものが古くなったら捨てるのではなく、直して使う文化がもっと浸透してほしい」という思いを話してくださいました。お店には、親子代々使われてきた椅子の張り替えの依頼も多く、それぞれの家族の思い出とともに時が刻まれていることを実感するそうです。

今回は、椅子の座面の張り替えを、漫画家で金継ぎ師の堀道広さんに体験していただきました。堀さんは、割れた陶磁器を漆で修復する金継ぎ師として、ワークショップを主催されています。壊れたものを修繕してよみがえらせているという共通点があるお二人。撮影では初対面なのに息がピッタリ。どなたにもわかりやすいよう、写真を多く掲載し、丁寧に解説しました。堀さんの漫画ルポもありますよ!

私も試作で3脚ほど張り替えました。はじめはタッカーを打つのもおっかなびっくりだったのが、だんだんに慣れてきて、3脚目ではすっかり自信を持ったほどです。装いが新しくなった椅子は、可愛らしくて、なんだかうれしそうに見えました。
椅子を張り替えたいな……というとき、ぜひご活用ください。(担当:佐藤)

愛され続けるレシピです

2024年06月10日

愛され続けるレシピです
(30号「暮しの手帖のらっきょう漬け」

創刊75周年を迎えた「暮しの手帖」には、読者のみなさまに愛され続ける「名レシピ」がいくつかあります。今号に掲載する「らっきょう漬け」もそのひとつ。初出は第2世紀7号(1970年)。リクエストを受けて、以後2度にわたって再掲載しています。そんな名レシピをもっとたくさんの方に知っていただきたいと願い、改めてご紹介しています。

現代の家族の人数等を考慮すると、レシピの半量で作る読者も多いかもしれない。そう考え、半量でおいしく作ることができるのか試作して確かめました。
用意したのは、泥付きの新鮮ならっきょう2キロ。汚れを洗ったら、茎と根を切り落とし、薄皮をむいて形をきれいにととのえます。ここで手を抜かずに下ごしらえをするのが、おいしいらっきょう漬けへの近道。そうわかってはいるものの、なかなか根気のいる作業でめげそうになりましたが、なんとかやり遂げました。
下ごしらえしたらっきょうを塩漬けにしたら、涼しいところに置いて3週間。その後、甘酢に漬けてしばらく置くと、ようやく「暮しの手帖のらっきょう漬け」のできあがりです!

鷹の爪が効いたピリッと辛いらっきょう漬けは、食卓の名脇役になること間違いなし。お茶請けやお酒のつまみにも大活躍しそう。このレシピが、読者のみなさまに愛され続けているわけを実感できました。
手間と時間はかかりますが、新鮮ならっきょうが手に入るこの季節にしかできない手仕事を、楽しんでみてはいかがでしょうか。(担当:田村)

窓は住まいの要です

2024年06月07日

窓は住まいの要です
30号「窓から住まいを快適に」

部屋の中からふと外を眺めた時、窓ガラスや網戸の汚れが目に入ってがっかりした経験はありませんか。梅雨や台風の時季は、特に窓まわりが汚れやすいもの。そこで、特別な洗剤を使わずに、すっきりきれいに掃除する方法を、ナチュラルクリーニング講師の本橋ひろえさんに教えていただきました。
本橋さんのお話の中で目から鱗だったのが、「1度に全部の窓を掃除しなくていいんです」という言葉。私が「窓まわりの掃除=面倒」という印象を持っていたのは、全部の窓を1度に掃除しなくちゃいけないと勝手に思い込んでいたからだと気づきました。
さっそく、汚れが落ちやすいくもりの日に、リビングの窓だけさっと掃除してみると、あっという間に終わって気分爽快。他の部屋はまた気が向いた時にやろう、そう考えるだけで心が軽くなりました。

加えて、住まいの断熱性能を上げる「窓リノベーション」についてもご紹介しています。住まいにおける窓の役割や、国の補助金制度が利用できる窓リノベーションの方法などについて、YKK AP株式会社・広報部にお話をうかがいました。
たとえば、今ある窓の内側に新しい窓を設置する「内窓設置」など、1窓1時間程度で施工可能な方法も。住まいの断熱性能を上げることは、室内での熱中症やヒートショックの予防にもつながります。記事を読んで、ご家族で検討してみてはいかがでしょうか。(担当:田村)

この夏をすこやかに過ごすために

2024年06月06日

この夏をすこやかに過ごすために
(30号「大原千鶴さんの夏をしのぐおばんざい」)

とてもとても暑かった、昨年の夏。東京よりも猛暑が続いた京都や大阪、岐阜などに住む皆さんは、一体どんなふうに乗り越えているのだろうか……と何度も思いました。
この夏も猛暑の可能性ありと、すでに予報されています。いざ本格的な夏が来る前に、京都にお住いの大原千鶴さんに、夏に心がけている食卓の工夫と、繰り返し作っている料理7品を教えていただきました。

大原さんが真っ先に挙げたのは、「台所の清潔を保ち、食材の腐敗を防ぐこと」。それは、生ものの扱いに気をつけて清潔にすることのほか、器の中で完成するくらい、フレッシュな料理を心がける、ということにもつながります。
例えば、定番の豚しゃぶはみょうがの白和えとともに器に盛り、ふたつをお皿で合わせながらいただきます。まだ温かく柔らかな豚肉とひんやりした白和えがよく合い、お肉をしっかり食べられるのに、食べ心地は軽やか。
ご飯にお豆腐としば漬け、薬味をのせただけの「しば漬け豆腐丼」も、シンプルながらおいしく、お昼の定番だと話します。

このほか、しょうがをきかせた「きゅりとなすのあんかけ汁」、ダシをたっぷり含んだ「ズッキーニとお揚げさんの炊いたん」、あっという間に作れる「焼き穴子とピーマンの玉子とじ丼」など、京都らしい、昔ながらのおばんざいを中心にご紹介しています。どれも調理時間は驚くほど短く、体に染み入る味わいです。この夏、きっと暮らしを助けてくれるであろう心強い料理ですよ。
(担当:佐々木)

重い病気を抱えた子どもと家族のために

2024年06月05日

重い病気を抱えた子どもと家族のために
(30号「子どものホスピスを知っていますか?」)

皆さんは、「子どものホスピス」のことを、ご存知でしょうか。お恥ずかしながら、私は、小児がんの専門医・細谷亮太さんにお話を伺うまで、ぼんやりとした知識しかありませんでした。細谷さんは、こう言いました。
「ホスピスというと、死ぬための場所をイメージするかもしれません。でも、子どものホスピスは違います。たとえるなら、山小屋のようなもの。一生懸命に山を登る子どもとその家族が少し休憩し、また登るための場所のことです」
細谷さんは、北海道で、がんなどの重い病気を抱えた子どもたちを招待してキャンプを行う活動をしています。その細谷さんの呼びかけで、子どものホスピスについて語り合う鼎談を行いました。
ご参加くださったのは、幼い娘さんを脳腫瘍で亡くした経験から、関東では初となる民間ホスピス「横浜こどもホスピス~うみとそらのおうち」を開設した田川尚登さん。そして、奈良の東大寺境内で、難病を抱えた子どもと親への「おもてなし」を行っている「奈良親子レスパイトハウス」の代表幹事で、医師の富和清隆さん。
既存の公的な医療制度ではまかないきれない、民間だからできるきめ細やかな活動とはどのようなものか、また、その活動が今どんな支援を必要としているかについて、伺いました。

子どもたちの生命力。長さでは計れない、人生というものの豊かさ。病児を抱える家族の切実な思い。支援者の方々の良心と活動のよろこび……。取材を通して、知らなかった世界を知り、胸を衝かれる瞬間が幾度もありました。皆さんもきっと、そうした大切なメッセージを受け取ってくださると思います。そして、子どものホスピスに「自分も関わりたい」「自分にもできることがあるかも」と考えてくださったら、と心から願います。(担当:島崎)

「オサムグッズ」の生みの親の素顔とは

2024年06月04日

「オサムグッズ」の生みの親の素顔とは
(30号「原田治さんの世界」)

「ジャック&ジル」に「ハンプティ・ダンプティ」など、おなじみのキャラクターが描かれたトートバッグやハンカチ、お弁当箱……。「オサムグッズ」と聞くと、なつかしい記憶が呼び起こされる方も多いのではないでしょうか。
そんな「オサムグッズ」の生みの親である原田治さんは、いったいどんな人だったのかを探るべく、原田さんのデビュー当時から仕事を共にしてきた盟友の新谷雅弘さん、娘の原田綾さん、そして、15年ほど前からオサムグッズに魅了されて集め始めたというトムズボックスの土井章史さんにお話を伺いました。
みなさんのお話から浮かび上がってきたのは、権威みたいなものには興味がない、茶目っ気にあふれた素顔。原画や綾さんのために描いた絵手紙などなど、たくさんのビジュアルとともにお届けします。(担当:井田)

元気になれる4カ国の家庭料理

2024年06月03日

元気になれる4カ国の家庭料理
(30号「すっぱうまい季節です」)

今年も昨年に続き、暑くなりそうな気配ですね。暑い日が続いて、なんだか食欲がない……。そんなときには、酸味の効いた世界の料理はいかがでしょう。
今回ご紹介するのは、ポルトガル、フランス、ベトナム、イランの4カ国の「すっぱうまい」料理です。
ポルトガルからは、トマト、ピーマン、キュウリなどの角切り野菜がスルスルと食べられる、サラダのような野菜スープ「ガスパショ」を、ポルトガル料理研究家の馬田草織(ばだ・さおり)さんに教わりました。さわやかな見た目とは裏腹に、食べるとにんにくの効いたパンチのある味に元気が出ます。バゲットを浸して食べるのが現地流。火も使わないので、すぐに作れるのもうれしいところです。

他にも、フードコーディネーターの柳瀬久美子さんには、フランスのエスカベッシュを、東京・鳥越のインドシナ料理店「アンドシノワーズ」さんには、ベトナムのおもてなし家庭料理・ゴイガー(鶏肉の和え物)を、イラン出身のレザ・ラハバさんには、ミートボールのヨーグルト煮込みを教わりました。

どれもそれぞれの国らしい酸味使いで、4種4様のおいしさ。「すっぱさ」のおかげか、不思議と箸が進んで、気づけば食べ過ぎてばかりの撮影隊でした。
夏のおもてなしにも良さそうなひと皿、ぜひお試しください。(担当:小林)


暮しの手帖社 今日の編集部