沖縄に暮らす女性陶工を訪ねました

2019年02月06日

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沖縄に暮らす女性陶工を訪ねました
(98号「土と火とともに生きる――古村其飯さんの器と暮らし」)

世界中を旅する写真家の在本彌生さんから、
「沖縄でとても魅力的な女性に出会ったんです。ぜひ取材しましょう!」と、お声かけいただいたのは、昨年の初夏のことでした。
古村其飯(こむら・きはん)さんという、50代の陶工です。
何やら古めかしいお名前、作られる焼締の器も渋く、力強い美しさがあり、お会いする前は、どんな方なのだろう、と緊張しました。
私と在本さんが沖縄を訪れたのは、昨年10月のはじめ。
大型台風の直撃後で、水道や電気が復旧したばかりの大変な時期にもかかわらず、古村さんは柔らかい笑顔で、地元で獲れた野菜や玉子、肉を使った数々の沖縄料理でもてなしてくださいました。
元は鶏小屋だった場所を整えて自宅兼工房にし、近所で土を採り、器を作る古村さん。
「普段から不便な暮らしの方が、何かあった時にうろたえないのよ」
という言葉が印象的でした。
野性味あふれる彼女の暮らしを間近で見て、
都会に暮らす私は、自然とともに生きている感覚が鈍っていることを思い知らされました。
身の周りの自然の声に従い、無理なく生きる古村さんの姿から、
何かを感じ取っていただけたらうれしいです。
写真(撮影:在本彌生)は、担当編集である私をイメージした器を、古村さんが作ってくださった時の様子です。(担当:平田)

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暮しの手帖社 今日の編集部