この動画は、『暮しの手帖』創刊70周年記念出版として、この夏に刊行した『戦中・戦後の暮しの記録 君と、これから生まれてくる君へ』に収録されている手記のなかから、読み手自身が一編を選び朗読しているものです。
1本目は「スイカ」です。1945年、終戦間近の宇都宮市で義母と二人の子どもを抱えて銃後を守る若いお母さんのお話。連日の空襲と深刻な食糧難の日々のなか、その母親はある驚きの行動にでます。読み手は編集長・澤田康彦。
2本目は「原っぱで」。終戦間もない現・東京都江東区での様子を、当時子どもだった筆者が子どもの目線そのままに綴った、瑞々しい作品です。向かいの原っぱに進駐軍が駐留しはじめるのですが、彼らの周辺には見たこともないものばかり。洋風の家、聞こえてくる素敵な音楽、きれいな髪をしたアメリカの女性。ドラム缶に捨てていったものでさえ宝物のよう。読み手は担当編集者・村上 薫。
今後もシリーズとして、有志の方々にご参加いただく予定です。どうぞご期待ください。
そう遠くはない未来に、戦争体験者のいない時代がおとずれます。ひとりでも多くの方にこの記録を知っていただき、次世代のために語り継がれることを願っています。
・朗読動画シリーズ開始! 『戦中・戦後の暮しの記録』2本を公開します。
2018年10月19日