朝、晩、フジコさんのCDを聴き、フジコさんに倣って、ジャガイモのお味噌汁を毎日のようにいただき、お会いすることをたのしみにしていた日々。
春先にパリのアパルトマンを訪ね、実際にお会いしたフジコさんは、
やさしく、おしゃれで、大胆。とてもチャーミングな方!
世界的にご活躍されている方なのに全く気取りがなく、たくさんのお話をしてくださいました。
フジコさんは、夏が大好き。昔の日本家屋は風通しがすごくよく、風が吹くとコトコトコトコトって音がしたそうです。雨がふると、ポタポタポタポタ……。
小さなころから、木が風にそよぐ姿や、桜が散る様子を見るのが好きだったと仰っていました。
カフェで食事の後に、さっと口紅を指でさす、そのおしゃれ心がすてきでした。
毛糸の薔薇のコサージュのついたコートを羽織る姿は、パリジェンヌ。
フジコさんと過ごした時間は、ゆっくりと時が流れるように感じました。
この本は、たくさんのご縁がつながって生まれた本です。
公開中の映画「フジコ・ヘミングの時間」(監督:小松莊一良 配給:日活)も、多くの話題をよんでいます。
どんなときも、明るく夢を描いて乗り越える、フジコさんの原点が感じられる一冊を、
ぜひ、お手にとってご覧ください。(担当:佐藤)
写真は、愛するものに囲まれたパリのご自宅で。
(C) Costanza Canali