合意のある所には笑顔があふれています
(90号「電力は選ぶ時代2」)
電気を販売する会社が選べるようになって一年半。みなさんはどんな会社から購入していらっしゃいますか?
年初の86号「電力は選ぶ時代」で、わたしたちは再生可能エネルギーの割合が高い新電力会社を選ぼう、一年に一度はその電力会社が適切なのか見直していこう、と呼びかけました。そこに、「再生可能エネルギーなら無条件でいいものなのか? 緑豊かな土地と引き換えに発電した電気でもいいのか?」
「東京のような大消費地から離れた場所に発電所を建設して電気を持ってくるのは原発と同じではないのか?」
そんな疑問が寄せられました。
発電所はどこかに作らなければなりません。その立地は適正なのか、発電所の建設に地元住民との合意ができるのかどうかで、再生可能エネルギーも好ましいものにも目障りなものにもなり得ます。
どのような再生可能エネルギーならよいのか、答えを求めて、編集部は長野県の茅野市と諏訪市、秋田県にかほ市、福島県の喜多方市と飯舘村に向かいました。
立地に不安があるところには反対運動があり、事業者と地元住民の合意が形成されれば、お互いを取り持つ「みんなの発電所」になり、地元の資本で作れば、地元にお金が循環します。そして、うまくいっているところには、熱気と笑顔が集まっていました。
ちなみに、前回の記事をきっかけに、私は加入している生協系の電力会社に変更しました。電源構成がわかり、発電所の紹介があり、使っている電気に親しみがわいています。(文:高野/担当:島崎、高野)