今号『暮しの手帖』は、すてきな女優さんの横顔からはじまります。
先週お知らせしましたように、特集「直線裁ちでつくる 春のはおりもの」に出ていただいたのは、のんさん。かの『あまちゃん』の元能年玲奈さん、そしてロングランを続ける『この世界の片隅に』のすずさんを声で演じた天才です。
しかし、今回は女優としてというより、一生活者、縫いものの大好きな人としてのご登場。
新刊『創作あーちすとNON』(太田出版)でも再確認しましたが、彼女の“ものづくり愛”には確かに目をみはるものがあります。
今回の本誌特集のデザイン・つくり方指導者、matohu(まとう)デザイナー堀畑さん関口さんのもと、早朝の新宿オカダヤさんでの生地・ボタン選びから、深夜までかかった裁断~縫製、完成まで。その十数時間ののんさんの圧倒的な目の輝き、集中力にはスタッフ一同、息を呑むほどでした。
ああ、彼女は自分のやりたいことがわかっている聡明な人、やりたいことに向かって真っ直ぐに進む人なんだな、とつよく思いました。
なにより、その姿は、とても愉しげだったのです。
その様子を、すてきな着こなしとともにぜひご確認ください。
そして、みなさんもこの春、自分の手で「なにか作ってみたいな」と感じていただければ幸いです。
最新号ではそのほか「ぱぱっとパスタ」「持ちより料理」「ポテトサラダ研究会」「土井善晴 ぬか漬けをはじめよう」等々、春に似合うお料理企画をたくさん用意しました。
野田知佑さんの「川の学校」の少年少女たちもとびきりの笑顔でお出迎え。
さらには、創刊70周年記念企画「戦中・戦後の暮しの記録」の原稿募集等々、新しい展開もはじまります。
これからゆっくりと各担当者からご案内してまいりますね。
ところで!
明日の発売日には、編集部、銀座の書店にうかがい、最新号の店頭販売を展開致します。
教文館(東京都中央区銀座4−5−1)にて、11時から17時くらいまで。
銀座中央通り、松屋銀座の斜め向かいの本屋さんです。
土曜日の、気持ちのよい歩行者天国。お近くの方は、“銀ブラ”をかねて、ぜひ見にいらしてください。
私も朝からお待ちしております。
編集長・澤田康彦