『とと姉ちゃん』、ご覧になっていますか? 編集部ではお昼休みの12時45分、みんなで椅子を並べて見るのが習慣になってきました。
テレビ番組を「大勢で」「一緒に」「応援して」見る、という感覚はどこか懐かしくて新鮮です。街頭テレビってこんなだったのかな? 今回は、力道山がんばれえ! ではなくって、常子がんばれえ! なのです。
最初の週で“とと”=西島秀俊さんがなくなって、さっそく「ととロス」が出たとも聞いています。編集部内でも、この週だけで「泣きました」という人続出でした。
編集長の私自身も涙をちょちょぎらせつつ、心に残ったのはいくつかの「走る」シーンでした。とりわけ常子の子ども時代を演じた内田未来さんの「走り」は口を真一文字に結んで素晴らしい。着物姿なのであの独特のスタイルになるのでしょう、彼女が野山を駆ける姿は、遠く『初恋のきた道』のチャン・ツィイーまで思い出してしまって、しみじみ感動しておりました。
チャン・ツィイーは恋人に向かって走ったけれど、常子は“とと”や“かか”、妹たちに向かってまっすぐ走る。
あの一所懸命な走り、エネルギーが、未来の雑誌作りに向かっているんだなあ、って思いました。
さて、今回紹介するのは、一葉の古い家族写真です。
前列右が「とと姉ちゃん」のモチーフ“しずこさん”。左が2歳年下の妹晴子さん(ドラマでは鞠子)で、5歳年下の芳子さん(ドラマでは美子)はまだ存在していない時です。
後列は右が“とと”の大橋武雄さん(ドラマでは西島さん演じる小橋竹蔵)。左が“かか”の久子さんで、とても木村多江さんに似ていると思いませんか!?
ドラマでとと姉ちゃんが過ごした土地は浜松でしたが、実際のしずこさんは北海道育ち。近所の男の子、女の子をまとめるガキ大将だったそうですよ。
(編集長・澤田康彦)