昨日の晩ごはん、何食べましたか?
(26号「ずっと、食べていく 大原千鶴さん」)
「家のごはんは、昨日何食べたか覚えてへんくらいでいいのよ」
そう言うのは、3人のお子さんを育ててきた料理研究家の大原千鶴さん。もうそれぞれ大きくなって、毎晩家族で食卓を囲むことも少なくなったそうですが、お子さんが小さかったころや食べ盛りのころなどは、さぞ大変だったことは想像に難くないでしょう。
「大原さんの撮影は、本当に早い」というのは、編集部内でも有名な話。手際がよいのはもちろん、料理の手順も調味料もシンプル、それでいてとてもおいしい。やはりそこには、これまでの経験が詰まっているのです。
今回は教えていただいたのは、”おうちごはんならではのレシピ”。
たとえば、スーパーのおつとめ品で安くなっていたパックのお刺身。おいしく食べるコツは、そのままではなく、塩水やしょう油ダレに1分漬けること。たったこれだけで、生臭さがなくなっておいしくいただけるのです。
もうひとつ、これはわが家の子どもたちがたいそう気に入ったのですが、パックに入っているツマごと、煮立たせたあんに入れて作る、海鮮あんかけ丼。お刺身なので小骨などの心配もなく、子どもたちにも安心ですし、ダシ香るあんがやさしく染み入ります。
そのほかにも、少ない調味料でジャッと炒める3皿や、ダシいらずのダシ巻きふう玉子、余りがちな香味野菜のおいしい食べ方など、目から鱗のうれしいレシピを紹介しています。
心がじんわり温まるおうちごはんを、ぜひお試しください。(担当:小林)