そこにしかない風景を求めて

2022年10月06日

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そこにしかない風景を求めて
(20号「描きたくなる旅 富山編」)

絵を描き、時に文章を書き、ふらっと旅に出る。
そんな画家の牧野伊三夫さんから、「秋に行われる催しの準備を兼ねて、富山の友人に会いに行くんです」と聞き、一緒に新幹線で富山へ向かったのは、6月半ばのことでした。

牧野さんの旅は、いっぷう変わっています。旅先では必ず友人を訪ね、銭湯でひと風呂浴びてから、友人行きつけの店で飲んで食べて、おおいに語らう。
もちろん絵も描くのですが、何を描くかは決めていません。
心動かされる風景に出合うと、たとえ人が行き交う広場の真ん中でも、お店の前の通りでも、スケッチブックと絵の具を広げ、筆を走らせます。

牧野さんは、富山のどんなところに惹かれ、どんなものを描きたいと感じるのか。
以前から、富山の人と土地の魅力を牧野さんから聞いてはいたものの、地元の飲食店や銭湯、紙漉きの工房や酒蔵などを巡るうちに、ここにしかない「何か」が見えてきました。

記事の1ページ目にある少し変わったカレーも、今回の旅の目的のひとつ。
一体どんなカレーなのか、ぜひ本編を楽しんでいただけたらと思います。(担当:井田)


暮しの手帖社 今日の編集部