台所の窓を開けて、社会とつながる

2021年06月09日

台所の窓を開けて、社会とつながる
(12号「枝元なほみの食べる、生きる、考える」)

作りやすく、おいしいレシピで、多くのファンに支持される料理家・枝元なほみさん。温かな笑顔と、ユーモア溢れる柔らかなお話しぶりも魅力的で、お目にかかるたび、いつも明るいパワーを分けてくださいます。
枝元さんは、近年、従来の料理家としての仕事のみならず、生産者と消費者をつなぐ農業支援や、生活に困窮する方々を支える活動にも力を入れてきました。「読者や視聴者に料理のレシピを届けるのも大切。でも、もっと普遍的な方法でも社会とつながりたくて」。台所の中にとどまらない活動に込める思いを、そう語ります。
「枝元なほみの食べる、生きる、考える」は、そんな枝元さんがナビゲーターを務める新連載。毎号、枝元さんが気になる人とともに、暮らしにつながるさまざまな課題について語り合う対談企画です。
第1回のゲストにお迎えしたのは、枝元さんが東日本大震災のあと、大きな影響を受けたという環境運動家の辻信一さん。辻さんは、いまや誰もが知る「スローライフ」という言葉と考え方を、およそ20年前の日本に持ち込み、紹介した人です。「もっと速く」「もっとたくさん」「もっと効率的に」──私たちの社会を支配する
「もっともっと」の価値観の起源をひも解きながら、これからの経済や暮らしのあり方について話し合いました。(担当:島崎)


暮しの手帖社 今日の編集部