現代の考える人、佐藤雅彦による面白くて鋭い考察集。ベストセラー『考えの整頓』から10年、待望の第2集です。今まで気が付かなかった巻き尺の不思議。あの歌姫とのまさかの縁! 子どもが漏らした妙な言葉。なぞなぞ「家の中で一番年をとるところどーこだ?」など、ともすると見過ごしがちな日常の「妙」に立ち止まる著者は、その「妙」に魅了され、真髄に迫ろうと考察していきます。カンヌ国際映画祭に正式招待されるまでが綴られた「5名の監督」ほか、全23編を収録。
[目次]
向こう側に人がいる
家の中で一番年を取るところどーこだ?
ものには順序がある
ボールペン奇譚
たしかに……
その状況が伝えてくれること
○○○○○○○○問題
脳の中の新しいつながり
携帯電話は知っていた
あぁ、またやってしまった
フィッ、フィッ
みなさんの○○○問題
5名の監督
全国の巻き尺への疑惑を晴らしたい
とくの話
間違った使い方か 新しいのか
かわいいを巡る考察
憎き相手校を応援する理由
ベンチの足
指を置く
トースターは誰が発明したか
名優のラジオ
名優のラジオ 後編
「妙」の大切さ ――あとがきとして
[著者]
さとう まさひこ
1954年静岡県生まれ。東京大学教育学部卒。1999年より慶應義塾大学環境情報学部教授。2006年より、東京藝術大学大学院映像研究科教授。著書に『経済ってそういうことだったのか会議』(竹中平蔵氏との共著・日本経済新聞社)『毎月新聞』『新しい分かり方』(中央公論新社)ほか多数。また、ゲームソフト『I.Q.』(ソニー・コンピュータエンタテインメント)や慶應義塾大学佐藤雅彦研究室の時代から手がけるNHK教育テレビ『ピタゴラスイッチ』『考えるカラス』など、分野を超えた独自の活動を続けている。平成25(2013)年紫綬褒章受章。2014年『八芳園』、2018年『DUALITY』がカンヌ国際映画祭短編部門に正式招待された。