印象がガラリと変わります
(7号「着方いろいろ チベタンスカート」)
昨年足を運んだ、とある展示会でのこと。
筒状で四角い形のスカートを前に、「どうやって穿くのかな…?」と困惑していると、
スカートの作者である、「えみおわす」の阿部直樹さんが
声をかけてくださいました。
「内側のひもをウエストの部分で絞って、それから、外側のひもを前や後ろ、横など、
腰まわりの好きな位置で結んでください」
その言葉通りに、まずはひもを前で結んでみると、
裾が広がって上品な印象に。
後ろや横で結んでみると、ポケットが前面に見えてエプロンのような雰囲気に。
結び方次第で印象がガラリと変わるので、
思わず「おおっ」と驚いてしまいました。
チベットの民族衣装から着想を得たデザインだそうで、
使う布地によっても、スカートのシルエットが微妙に変わるとのこと。
そんなお話から、誌面では、夏に心地よいコットン地やリネン、
インド綿のブロックプリントなどを使ったスカートの作り方とともに、
着こなしをご紹介することになりました。
誌面の制作中は、在宅勤務が続き、不安になることも多い日々でしたが、
布を裁ったりして手を動かしていると、不思議と気持ちが落ち着きました。
四角いパーツに切り分けて、直線縫いをしていく……というシンプルな作り方なので、
無心になって縫い進めることができますよ。(担当 井田)