お洒落好きだった茨木のり子さん
(3号「茨木のり子さんのお洒落」)
詩人の茨木のり子さんが亡くなって13年。
「倚りかからず」「自分の感受性くらい」「わたしが一番きれいだったとき」「りゅうりぇんれんの物語」など、たくさんの詩を残し、今なおその人気は衰えません。
衣・食・住それぞれを愛した、一人の生活者でもあった茨木さん。その中から、「おしゃれ好き」という面に焦点を当てたのが今回の企画です。
企画の立案者は、京都新聞記者の行司千絵さん。以前にも「行司千絵さんの愛するお店(『暮しの手帖92号・93号』)」などで、
おしゃれの楽しさ・奥深さを語ってくれた方です。
西東京市に今も残る茨木さんの家に遺されていたのは、上質なウールのマントやきれいな形のスーツなど、
彼女のキリッとした顔立ちと長身に似合いそうな洋服たち。
一方、手作り感のあるビーズのアクセサリーや、繊細なレースのハンカチなど、愛らしいこまごまとした物もたっぷりと遺されていました。
「値段やブランドに惑わされず、自分の目で見て探す」ということを心底楽しんでいたことが、ひしひしと伝わってきます。
茨木さんの「物えらびの目」が伝わる貴重な洋服・小物たちを、ぜひ本誌でお楽しみくださいませ。(担当:田島)